...鋭い汽笛が反響も返さず暗を劈(つんざ)いた...
石川啄木 「病院の窓」
...中空(なかぞら)を雨の矢數(やかず)につんざきぬ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...うめくは豚(追加)・朝は陽のとゞくところで茶の花見つけためをとで柿もぐ空が高い秋の山の近道の花をつんでもどる・たそがれる木かげから木かげへ人かげ十月二十日まつたく朝寝だつた...
種田山頭火 「其中日記」
...ぽつんと一つ残っているのが目についたが...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...「あの、辻びらを見た時、こつんと、頭へ来たんだ」南玉が、喋っているうちに、小太郎は、じろっと、庄吉を見て、深雪の側へ坐った...
直木三十五 「南国太平記」
...上方じゃあ中納言様がバクチを打つんでげすかエ」「いや...
中里介山 「大菩薩峠」
...クロは四つんばいになって...
新美南吉 「正坊とクロ」
...助けてくんろツ」お村はよつん這ひになつて飛出しました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...聾(つんぼ)の俳諧師(はいかいし)其月堂鶯谷(きげつだうあうこく)だつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そこから少し離れた路上にテーブルが一つぽつんと置いてある...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...唖(おし)や聾(つんぼ)のような心でいたのだ...
ホフマンスタアル Hugo von Hofmannsthal 森鴎外訳 「痴人と死と」
...つんと気どって歩きはじめました...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...「おれは暫くつんぼ桟敷にいるよ」もちろん...
山本周五郎 「失蝶記」
...「おッ曲者はあれだ」「遁(のが)すな! 斬ってしまえッ」と劈(つんざ)くような声...
吉川英治 「剣難女難」
...取って返してきて城兵を蔽いつつんだ...
吉川英治 「三国志」
...脾腹(ひばら)へはいった槍のケラ首をつかんで起とうとする――起たせまいとする――瞬間、また、頭上にチカッと燦(きら)めいた、何人かの太刀が、がつんと、丹波の鉄兜(てつかぶと)へ打ちおろした...
吉川英治 「新書太閤記」
...播磨灘(はりまなだ)の空をつつんでいた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...おのれの一子郁次郎の罪悪はつつんで」「あれにも落度はある...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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