...いてくれさえすれば困るような事はないから」兄はつやけのないことを言ってる...
伊藤左千夫 「隣の嫁」
...艶消(つやけし)の金(きん)の光を映(うつ)しつつ...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...その艶気(つやけ)のある勇肌(いさみはだ)がトンと国貞あたりの錦絵(にしきえ)にありそうであった...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...艶消(つやけし)電燈のやわらかな明(あかり)は...
田中貢太郎 「一握の髪の毛」
...この場の陰惨でしかもどこかつやけのある雰囲気(ふんいき)を濃厚にする...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...武蔵野の中に立っている三階艶消(つやけし)ガラスの窓を開いて...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...のみならずこれからやる中味と形式という問題が今申した通りあまり乾燥して光沢気(つやけ)の乏しいみだしなのでことさら懸念(けねん)をいたします...
夏目漱石 「中味と形式」
...如才が無くッて……」「談話(はなし)も艶消(つやけ)しにして貰(もらい)たいネ」「艶じゃア無い...
二葉亭四迷 「浮雲」
...今は色気も艶気(つやけ)もなき病人が寐床の上の懺悔(ざんげ)物語として昔ののろけもまた一興であらう...
正岡子規 「病牀六尺」
...いつの時代か繰りかへされてもかれだけは真実で小ぢんまりしたつやけし玉のやうにこつくりした光で...
室生犀星 「忘春詩集」
...表面が滑(なめら)かな肌ざわりを持つ艶消(つやけ)しの紙で...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...この色は特別に美しくやや艶消(つやけし)の渋い調子であります...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...陶土(つち)に脂(あぶら)も艶気(つやけ)もなくなってくる...
吉川英治 「増長天王」
...艶気(つやけ)がなく...
吉川英治 「松のや露八」
...艶消(つやけ)しにしとくだ」彼は...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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