...南蛮(なんばん)の如来(にょらい)とはそう云うものでございますか?」女はいままでのつつましさにも似ず...
芥川龍之介 「おしの」
...(かし)の木はこのつつましさを知らない...
芥川龍之介 「わが散文詩」
...教授のおだやかな性格には日本の人たちがどこか遠慮ぶかいつつましさをそなえていることをゆかしくも思われたのでした...
石原純 「アインシュタイン教授をわが国に迎えて」
...彼女は女だけにつつましさは失はなかつたが...
オウ・ヘンリ 三宅幾三郎訳 「水車のある教會」
...佗助はまた何といふつつましさだらう...
薄田泣菫 「独楽園」
...召使も作法を心得たつつましさで...
野上豊一郎 「レンブラントの国」
...この驚くべきつつましさは...
野村胡堂 「胡堂百話」
...つつましさうな樣子をしてゐた...
堀辰雄 「麥藁帽子」
...これ迄の教育は、学校でも社会でも、つつましさ、女らしさというものを、無智や卑屈さと同じもののようにして、少女たちにつぎ込みました...
宮本百合子 「美しく豊な生活へ」
...昔ながらの女のつつましさや自己犠牲というもので思い描かない青年たちが果して幾人いるだろう...
宮本百合子 「家庭と学生」
...しみ一つない照りのつつましさにいよいよ彼らは心にある決意を固める一方だった...
室生犀星 「姫たちばな」
...わたしもつつましさを愛する者で...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...生れつきのつつましさがあらわれているようであった...
山本周五郎 「追いついた夢」
...つつましさのなかに娘らしい憧(あこが)れや夢をまじえて語り合っていた...
山本周五郎 「日本婦道記」
...女中がすべて素人娘のつつましさを保つて仲居風を帯びないのも好い...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...女のつつましさへ何か唆(そそ)るように...
吉川英治 「死んだ千鳥」
...容子(ようす)のつつましさ」「ふーむ……」「世の中に...
吉川英治 「親鸞」
...それにしてもお吟のつつましさや...
吉川英治 「宮本武蔵」
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