...つつましい朝夕を送つてゐた...
芥川龍之介 「六の宮の姫君」
...つつましい生活人を描くに当って...
太宰治 「帰去来」
...・わかれて遠い瞳が夜あけの明星・草ふかく韮が咲いてゐるつつましい花植ゑるより蜂が蝶々がきてとまる花・日向ぼつこは蝿もとんぼもみんないつしよに・更けると澄みわたる月の狐鳴く・朝月あかるい水で米とぐ九月十四日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...実にこのあたりの行持はつつましくもつつましいものである...
種田山頭火 「私の生活」
...ただ科学の野辺に漂浪して名もない一輪の花を摘んではそのつつましい花冠の中に秘められた喜びを味わうために生涯を徒費しても惜しいと思わないような「遊蕩児(ゆうとうじ)」のために...
寺田寅彦 「科学に志す人へ」
...みんなつつましい...
寺田寅彦 「雑記(2[#「2」はローマ数字、1-13-22])」
...私は女中達のつつましい羞恥を感じる...
外村繁 「澪標」
...このつつましい中流婦人を...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...つつましい足音と共に...
直木三十五 「南国太平記」
...つつましい寒山の静寂...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...やがて氏にはつつましいながら新しい生活が始まったのであるが...
橋本五郎 「地図にない街」
...せまいながらも楽しいわが家と歌われたそのつつましい安心のよりどころを失って...
宮本百合子 「明日をつくる力」
...カール・コルヴィッツというドクトルはつつましい生活をする勤労者のためにノルデンにあった月賦診療所に働くことを...
宮本百合子 「ケーテ・コルヴィッツの画業」
...封建の枠の内でつつましいおのれは分裂していなかった...
宮本百合子 「現代の主題」
...ついつつましい態度を忘れてしまう...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...それからつつましい酒の膳に向った...
山本周五郎 「雨あがる」
...素朴なつつましい生活の音...
山本周五郎 「おれの女房」
...且つ相手の同情を動かすべく如何につつましいつらさを示しているか...
夢野久作 「鼻の表現」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??