...ついでながら、私(わたくし)と私(わたくし)の生前(せいぜん)の良人(おっと)との関係(かんけい)は今(いま)も尚(な)お依然(いぜん)として続(つづ)いて居(お)り、しかもそれはこのまま永遠(えいえん)に残(のこ)るのではないかと思(おも)われます...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...ついでながら、この犯人の上着の右に小箱が入っています...
東健而訳 大久保ゆう改訳 「瀕死の探偵」
...ついでながら、警官諸公に、少しばかりぼくの計画をもらしておく...
江戸川乱歩 「怪人二十面相」
...これもついでながら申し添え置きます...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...ついでながら、このとしの三月、弾正大弼仲章さまの御使者が、京都より到着なさいまして、去月二十七日京都の御所に於いて、このたび閑院内裏御竣工につきその造営の賞が行はれ、将軍家正二位に陞叙せられた事の知らせがございまして、昨年の暮、従二位に叙せられたばかりのところ、今また重なる御朝恩に浴し、これすでに無上の光栄、かたじけなさにお心をののいて居られる御様子に拝されましたが、さらにその除書に添へられ、かしこくも仙洞御所より、いよいよ忠君の誠を致すべし、との御親書さへ賜りました御気配で、その夜は前庭に面してお出ましのまま、深更まで御寝なさらず、はるかに西の、京の方の空を拝し、しきりに御落涙なさつて居られました...
太宰治 「右大臣実朝」
...ついでながら、歩幅と同時に歩調を勘定に入れなければ何時間で追いつくかという勘定はできないはずであるが、あの映画に出るあの役者にその勘定ができるかしらと思うとちょっとおかしくなる...
寺田寅彦 「映画雑感(4[#「4」はローマ数字、1-13-24])」
...ついでながら、切り立ての鋏穴の縁辺は截然(せつぜん)として角立(かどだ)っているが、揉(も)んで拡がった穴の周囲は毛端立(けばだ)ってぼやけあるいは捲くれて、多少の手垢(てあか)や脂汗(あぶらあせ)に汚れている...
寺田寅彦 「雑記(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...この機会についでながら付記しておく次第である...
寺田寅彦 「自由画稿」
...私はただついでながら電車の問題とよく似た問題が他にもあるという事に注意を促したいと思うまでである...
寺田寅彦 「電車の混雑について」
...ついでながらインドへんの国語で海亀(うみがめ)を「カチファ」という...
寺田寅彦 「化け物の進化」
...というのはシュレミング團の一員で(ついでながら申し上げますれば...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...ついでながらいって置く...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...ついでながらいうがその翌年は山口で同じ会が開かれて...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...そのおりついでながら奥へ行って細君に挨拶(あいさつ)をしてしばらく話したが...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...ついでながら言っておくが...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...ついでながら当時の日本の蒸汽船というのは全部で三艘...
服部之総 「咸臨丸その他」
...ついでながら、彼女もまたそこにいたのである...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...ついでながら我々はカントの自我或ひは意識一般をフッサールのいふ純粹意識の如く解することを避けねばならぬ...
三木清 「認識論」
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