...ついでながら、彼はこの著書を深く固く信じていたのである...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「スリーピー・ホローの伝説」
...ついでながら仏公使の云々(うんぬん)したる陸軍の事を記(しる)さんに...
石河幹明 「瘠我慢の説」
...是亦(これまた)乍序(ついでながら)申上候(もうしあげそうろう)...
福沢諭吉 「瘠我慢の説」
...乍序(ついでながら)『ほととぎす』につき一寸愚見申述候間御参考被下度候...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...ついでながら今日の帝室技芸員で在京の人々の顔触れをいって置きましょう...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...もう一つついでながら...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...神品に近い秀抜のお歌も、このとしには続々とお出来になりました御様子でございますし、のちに鎌倉右大臣家集とも呼ばれ、または金槐和歌集とも称せられた千古不滅の尊くもなつかしい名歌集も、このとしの暮にひそかに御自身お編みになられたものらしく、鎌倉右大臣家集或いは金槐和歌集といふ名前などは、もちろん将軍家のおなくなりになつて後に附せられたものでございませうが、ついでながら、金槐の金は鎌倉の鎌の偏をとつたものの由で、槐は御承知のとほり大臣を意味する言葉ゆゑ、金槐とは鎌倉右大臣の事でございますさうで、私たちには思ひ出も悲しくさうして今ではあのお方の御俤をしのぶ唯一のお形見ともなつたあの御歌集が、御年わづか二十二歳で完成せられたとは、あのお方の、やつぱり、ただ人でないといふ事の何よりの証拠ともならうかと存ぜられます...
太宰治 「右大臣実朝」
...この広元さまは、建保五年に出家なされて法名覚阿と申し上げる事になりましたのでございますけれども、そのずつと前からもお頭のお禿げ工合ひなどで、御出家さまのやうな感じが致して居りまして、大官令さま、大膳大夫さま、または陸奥守さまなどとお呼びするよりも、入道さまとお呼びするのが今の私には一ばんぴつたりしてゐるやうな気が致しまして、また、ついでながら、相州さまの事をお呼び申し上げるにしても、相州さまはその後に右京権大夫にもおなりになるし、また陸奥守をもお兼ねになつたのでございますから、右京兆さまとか奥州さまとお呼び申さなければならぬ場合もございますのですが、どうも、相州さまとお呼びするはうが、自然の気持が致しますので、まあ、こまかい事にはあまりこだはらず、入道さま、相州さま、とお呼びしてお話をすすめることがございましても、そこはおとがめなく、お聞き捨て下さるやうお願ひ申し上げます...
太宰治 「右大臣実朝」
...なおついでながら...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...私はただついでながら電車の問題とよく似た問題が他にもあるという事に注意を促したいと思うまでである...
寺田寅彦 「電車の混雑について」
...ついでながらインドへんの国語で海亀(うみがめ)を「カチファ」という...
寺田寅彦 「化け物の進化」
...ついでながら精神的の方面でこの風呂の三助に相当する職業もあるようである...
寺田寅彦 「備忘録」
...ついでながら、私はあなたの馬車の音を聞かなかったですが、たぶんあすこの分かれ道の所の林の後ろに乗り捨ててこられたのでしょう...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ついでながら言っておくが...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...ついでながら西園寺公望(さいおんじきんもち)が渡仏のコースをアメリカ経由にして...
服部之総 「黒田清隆の方針」
...ついでながら、この前、私が江戸川氏を評した時に、江戸川乱歩というペンネームの由来について下した推測は全く間違いで、氏はポーに最も傾倒しておられるために、その音をとって雅号とされたのだということです...
平林初之輔 「愛読作家についての断片」
...ついでながら名をシルリングといった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...この夫婦――ついでながら子供はなかった――はカイゼル街の...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ルイスヒェン」
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