...ついでながら、私(わたくし)と私(わたくし)の生前(せいぜん)の良人(おっと)との関係(かんけい)は今(いま)も尚(な)お依然(いぜん)として続(つづ)いて居(お)り、しかもそれはこのまま永遠(えいえん)に残(のこ)るのではないかと思(おも)われます...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...ついでながら、この犯人の上着の右に小箱が入っています...
東健而訳 大久保ゆう改訳 「瀕死の探偵」
...乍序(ついでながら)『ほととぎす』につき一寸愚見申述候間御参考被下度候...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...これもついでながら申し添え置きます...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...神品に近い秀抜のお歌も、このとしには続々とお出来になりました御様子でございますし、のちに鎌倉右大臣家集とも呼ばれ、または金槐和歌集とも称せられた千古不滅の尊くもなつかしい名歌集も、このとしの暮にひそかに御自身お編みになられたものらしく、鎌倉右大臣家集或いは金槐和歌集といふ名前などは、もちろん将軍家のおなくなりになつて後に附せられたものでございませうが、ついでながら、金槐の金は鎌倉の鎌の偏をとつたものの由で、槐は御承知のとほり大臣を意味する言葉ゆゑ、金槐とは鎌倉右大臣の事でございますさうで、私たちには思ひ出も悲しくさうして今ではあのお方の御俤をしのぶ唯一のお形見ともなつたあの御歌集が、御年わづか二十二歳で完成せられたとは、あのお方の、やつぱり、ただ人でないといふ事の何よりの証拠ともならうかと存ぜられます...
太宰治 「右大臣実朝」
...ついでながら、この将軍家の最も御寵愛なされてゐた新兵衛尉朝盛さまさへ、この五月の兵乱には、やつぱり和田氏御一族に従ひ、黒衣の入道の姿で御ところへ攻め入つたのでございました...
太宰治 「右大臣実朝」
...」「ついでながら近頃やっと試験的に学校で行われ出した教授の手段で...
寺田寅彦 「アインシュタインの教育観」
...ついでながら、断片的な通俗科学的読み物は排斥すべきものだというような事を新聞紙上で論じた人が近ごろあったようであるが、あれは少し偏頗(へんぱ)な僻論(へきろん)であると私には思われた...
寺田寅彦 「自由画稿」
...私はただついでながら電車の問題とよく似た問題が他にもあるという事に注意を促したいと思うまでである...
寺田寅彦 「電車の混雑について」
...ついでながらインドへんの国語で海亀(うみがめ)を「カチファ」という...
寺田寅彦 「化け物の進化」
...ついでながらフョードル・パーヴロヴィッチのことを少しばかり話しておこう...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...ついでながら、私はあなたの馬車の音を聞かなかったですが、たぶんあすこの分かれ道の所の林の後ろに乗り捨ててこられたのでしょう...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ついでながら言っておくが...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...ついでながら西園寺公望(さいおんじきんもち)が渡仏のコースをアメリカ経由にして...
服部之総 「黒田清隆の方針」
...殺された「二賊首」というのは――ついでながら...
服部之総 「撥陵遠征隊」
...ついでながらこれを巻末に記すのみ...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...――ついでながら...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...ついでながら、彼によれば、前者にあつては形式が内容を抱擁するに反して、後者に於ては形式が内容を貫徹する...
三木清 「歴史哲學」
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