...ついぞ又となかつた位でございます...
芥川龍之介 「地獄變」
...ついぞ彼の手に入らなかったものなんか一つもなかったぐらいだから...
海野十三 「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」
...これまでについぞ一度...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...東京生れの俺もついぞ行ったことのない...
高見順 「いやな感じ」
...ついぞないことに雪子を激しく批難したりした...
谷崎潤一郎 「細雪」
...彼女はついぞ成人してからの妹と云うものを知らずにいるうち...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...私は多く佛像を見たがあんな威嚴を持つた觀音像はついぞ一度も見たことはなかつた...
田山花袋 「日光」
...ついぞ考えたこともありませんよ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「かもめ」
...ついぞ味わったこともない感覚は...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...もしついぞ一度もそのキスの味わいを知らなかったら...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...今までこの競争に対して特別の興味をよびさまされることはついぞなかったようである...
寺田寅彦 「映画雑感(3[#「3」はローマ数字、1-13-23])」
...三毛はクルークルーと今までついぞ聞いた事のない声を出して子猫の頭と言わず背と言わずなめ回していた...
寺田寅彦 「子猫」
...ついぞ一度も自分の庭の紅葉というものを見たことがなかったのである...
寺田寅彦 「庭の追憶」
...そうしてついぞ見た事もない新開地のような汚ない...
夏目漱石 「道草」
...ついぞこれまで人間の耳に囁かれたこともないような奇怪きわまる話であった...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...ついぞ経験した事がない...
ホフマンスタアル Hugo von Hofmannsthal 森鴎外訳 「痴人と死と」
...ついぞこの辺りに見たこともない達人ではないか...
牧野信一 「南風譜」
...ついぞ伊勢にありしこの父へも...
吉川英治 「私本太平記」
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