...武蔵はちんちろりんのやうな顔で袖の下を覗き込む...
薄田泣菫 「茶話」
...鐘村で名代(なだい)の鐘撞男(かねつきをとこ)月がよいのでうかうかと鐘(かね)をつくのもつひわすれ灯(ひ)のつく街(まち)がこひしさに山から港(みなと)へではでたが日がくれるのに山寺(やまでら)の鐘(かね)はつんともならなんだ村長(そんちやう)さまはあたふたと鐘撞堂(かねつきだう)へきてみれば伊部徳利(いんべとくり)に月がさしちんちろりんがないてゐた...
竹久夢二 「どんたく」
...ちんちろりん/\...
種田山頭火 「其中日記」
...ちろりと女の顔に落ちた...
徳田秋声 「黴」
...花や葉に露がちろりとたまつて...
中勘助 「銀の匙」
...ちろりちろり赤い炎の反射がもれる...
永井隆 「長崎の鐘」
...その間から真珠の歯がちろりと見えます...
野村胡堂 「焔の中に歌う」
...×千鳥あしやつこらさと來て見ればにくい伯母御にしめ出され泣くに泣かれずちんちろり柳の下でひとくさり×隣きんじよのお根ん性に打たれ抓められくすぐられじつと涙をかみしめる青い毛糸の指ざはり...
萩原朔太郎 「小曲集」
...小さな細い字で「明星のちろりに響けほととぎす」といふ句をお書きになつた...
堀辰雄 「萩の花」
...ちろりのお酒をお燗して...
正岡容 「寄席」
...兼好さん」「どこ行くの」「から傘抱えてどこ行くの」「酒瓶(ちろり)を提(さ)げてどこ行くの」子供たちは彼の姿を囃(はや)した...
吉川英治 「私本太平記」
...さて杯やら銀の酒瓶(ちろり)やら...
吉川英治 「新・水滸伝」
...さいごの酒瓶(ちろり)には痺(しび)れ薬がいつか混(ま)ぜてあったのである...
吉川英治 「新・水滸伝」
...今ごろに」錫(すず)の酒瓶(ちろり)を机にのせて...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...酒瓶(ちろり)を運び入れている...
吉川英治 「松のや露八」
...酒瓶(ちろり)の酒を燗(かん)していた...
吉川英治 「松のや露八」
...自分の家の物のように勝手に酒瓶(ちろり)へうつしているのだ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...酒瓶(ちろり)のくびを抓(つま)んだ...
吉川英治 「無宿人国記」
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