...長崎の長いちり紙に添へて半紙に楷書...
小穴隆一 「二つの繪」
...長崎土産のちり紙...
小穴隆一 「二つの繪」
...洗濯石鹸とちり紙を買ってくれというので...
豊島与志雄 「新妻の手記」
...ちり紙を捜せとか...
永井隆 「長崎の鐘」
...茶色の小さい箱のなかに、四本入りのキャメルの煙草や、ちり紙、乾パン、粉末スープ、豚と馬鈴薯(ばれいしよ)の罐詰なぞが、きちんとはいつてゐる...
林芙美子 「浮雲」
...その雑嚢のなかに詰めておいた品物の名をここに列挙すると繃帯、脱脂綿、メンソレータム、ヒロポン、ズルファミン剤、オートミイルの缶入、炒米、万年筆、小刀、鉛筆、手帳、夏シャツ、手拭、縫糸、針、ちり紙、煙草、マッチ、郵便貯金通帳、ハガキ、印鑑これだけが、うまく詰めこんであった...
原民喜 「原爆回想」
...この所書きのところでいいんだね」ちり紙を細長く切って自分で書いて持っていった名札へ目を落として...
正岡容 「寄席」
...足元をよくするためにコークスのもえがらを敷いた空地に天幕張があって、そこには共進会のように新しいおはちだの俎板(まないた)、盥(たらい)、大笊(ざる)、小笊、ちり紙、本棚、鏡台などという世帯道具がうずたかく陳列されているのであった...
「朝の風」
...何しろちり紙から心配という次第ですから...
宮本百合子 「裏毛皮は無し」
...自分は畳んだ羽織やちり紙を枕がわりに頭の下へかい...
宮本百合子 「刻々」
...お母さんのおみやげに、到って世帯じみたものを頂きます、ちり紙その他...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...父うさんは忘れっぽいから今すぐでなければ厭よ」髪を直し了ったお初はちり紙で櫛を拭きながら爺さんをみてこう急きたてた...
矢田津世子 「神楽坂」
...ちり紙を使って手淫をした...
山川方夫 「愛のごとく」
...ゴミ溜に棄てたちり紙の件一...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...三脚絆(きゃはん)、ちり紙、旅合羽(たびがっぱ)、道中薬、そんな物が買って来たばかりらしくならべてあった...
吉川英治 「松のや露八」
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