...花の売り上げをちょろまかして飲むんだ...
江戸川乱歩 「影男」
...僕の薬箱のなかからモルヒネを一壜ちょろまかしておきながら...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...「つまりわたくしが子供の金を靴の中へ隠してちょろまかしてしまったといって責めるのです...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...その鉛を少し「ちょろまかした」というので...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...どこからちょろまかしたか...
中里介山 「大菩薩峠」
...どうか、一つだけは現物のままで永久に残して置きたいとこう思い込んだものですから、実は七兵衛とても欲にからんだというばっかりではなく、そう申し上げてはなんだが、当時惰弱の公方様(くぼうさま)に任せておいては、多分、その一つさえ元も子も無くなってしまやしないかと、こう思いますから、そいつを一つ、ちょろまかして、世間が鎮まるまでどこぞ深い山奥へでも隠して置いたら、どんなものかと、そんなばかな了見で、仕事にかかったものでございます...
中里介山 「大菩薩峠」
...その時にあれをちょろまかして持出しでもしたの...
中里介山 「大菩薩峠」
...がんりきの百というやくざ野郎がちょろまかして来て...
中里介山 「大菩薩峠」
...その手形をちょろまかして...
中里介山 「大菩薩峠」
...あの風呂場で拙者の胴巻をちょろまかした上に...
中里介山 「大菩薩峠」
...決して鰹(かつお)の切身(きりみ)をちょろまかしたり...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...いっそ人の金をちょろまかしてやるよ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...彼等が熱愛する祖国の富をちょろまかして私腹をこやしながら...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...僅かしか入って居ない金入れのちょろまかしとは...
宮本百合子 「斯ういう気持」
...この腰で男をちょろまかしゃあがって...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...ちょろまかしの紙キレと吐(ぬ)かすなど...
吉川英治 「私本太平記」
...ちょろまかしやら知らぬなどと...
吉川英治 「私本太平記」
...ボーイが釣銭をちょろまかしおったということぐらいなもので...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「真珠の首飾り」
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