...五軒目には人が住んでいたがうごめく人影の間に囲炉裡(いろり)の根粗朶(ねそだ)がちょろちょろと燃えるのが見えるだけだった...
有島武郎 「カインの末裔」
...棚の上の鼠はちょろちょろと逃げて行ってしまいましたので...
宇野浩二 「でたらめ経」
...こっちへちょろちょろと走りまわっているのを見た...
海野十三 「金属人間」
...ちょろちょろと眠ると何だか真黒な魔物に乗りかかられた夢を見て呻(うな)されたり...
海野十三 「赤耀館事件の真相」
...その蔭をあるかないかの水がちょろちょろと流れていた...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...耳朶(みみたぶ)をちょろちょろとくすぐりながら通るのは...
太宰治 「彼は昔の彼ならず」
...ちょろちょろと出て来て...
田中貢太郎 「怪人の眼」
...二た竿(さお)三竿ばかりちょろちょろと水底(みなそこ)を衝(つ)いて往復して居た...
谷崎潤一郎 「秘密」
...それはちょろちょろと細かったり...
田畑修一郎 「石ころ路」
...子どもたちはネズミのごとくちょろちょろと階段を降りていき...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...メダカはちょろちょろと...
豊島与志雄 「南さんの恋人」
...またちょろちょろと泳ぐ……...
豊島与志雄 「南さんの恋人」
...ちょろちょろと走っています...
中里介山 「大菩薩峠」
...枝を束ねた桑畑の畝間にすっと延び出して僅かに白い花が見え出してまだ麦が首を擡げない頃は其短い麦の間に小さな体にしては恐ろしげな毛を頭に立てた雲雀がちょろちょろと駈け歩いて居る...
長塚節 「太十と其犬」
...その黒い幹をちょろちょろと栗鼠(りす)が長く太った尾を揺(ふ)って...
夏目漱石 「永日小品」
...青い青い火がちょろちょろちょろと燃えたり...
平山蘆江 「怪談」
...あのいつもちょろちょろと右往左往しているふな虫を...
山本周五郎 「季節のない街」
...噴水が舌のようにちょろちょろと上っていた...
横光利一 「上海」
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