...それもほんのちょっとの間で...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「モミの木」
...先生はいかにも腹を立てた顔でちょっとの間見上げたからで...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...ちょっとの間砂地に擱坐したかと思うと...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...彼は勘作の網を持ってちょっとの間どこかへ漁に往ったが...
田中貢太郎 「ある神主の話」
...そこで公子は左右の手で孔生夫婦を抱くようにして、「ちょっとの間、眼をつむっていらっしゃい、送ってあげますから」と言った...
田中貢太郎 「嬌娜」
...ちょっとの間でよろしゅうございます...
田中貢太郎 「水郷異聞」
...もうちょっとの間も離れとないのんに...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...「お早う」「お早うございます」「済まないがね、君」「はい」「少し馬を頼みたいのだが」「この馬は、等々力(とどろき)へ豆を取りに行く馬でございますが」「そこをひとつ折入って頼むのだ、有明明神のところまで……」「明神様までなら、そんなに遠くはねえのだが……」「うむ、ちょっとの間だ、そこへひとつ馬を連れて行って、多分、あの辺に、旅に疲れた女の人が一人いるはずだから、それを馬に乗せてつれて来てもらいたい」「ここまで連れて来ればいいのかね」「ここまでではない、左様、穂高の村まで連れて来てもらいたい」「穂高のどこまで連れてくだね」「左様、よくは知らないが、あの穂高神社の附近に拙者が待っているから、そこまで連れて来てもらおうか」「旦那様は、一緒においでなさらねえのかね」「ああ、拙者は一足先に待っている」「ようござんす、ちょうど、この馬も等々力まで行く馬ですから、穂高へは順でございます...
中里介山 「大菩薩峠」
...田舎(いなか)へ帰すことになっていますぜ」「なるほど」「文箱をちょっとの間見張っていたのは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...人々はちょっとの間...
萩原朔太郎 「ウォーソン夫人の黒猫」
...ちょっとの間、室の中が何とはなしにしーんとした...
橋本五郎 「撞球室の七人」
...「茜さん、いま、うんとにぎやかにしてあげますからね、ちょっとの間、ひとりで頑張っていてちょうだい...
久生十蘭 「キャラコさん」
...ちょっとの間沈黙したのち...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...せいぜいほんのちょっとの間だけしか...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...私はちょっとの間(ま)変に可笑(おか)しくなった...
夢野久作 「暗黒公使」
...ちょっとの間(ま)...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...お腹立ちでもございましょうが、どうかご勘弁なすって下さい」そしてまた、劉唐の肩を、一つ突き飛ばして、「この酒食(く)らい野郎め、ちょっとの間に、もう酒をくらった揚句、なにを考えて、飛び出したかと思えば」いきなり、彼の手から、野太刀をひッたくって、刀背打(みねう)ちに撲りかけた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...そして、「坊主、おまえは、ちょっとの間、階下(した)へ遠慮しておれ」三露八が、階下(した)へ去ると、桂は、声をひそめて、「実は、拙者の友人で、土肥八十三郎(どいやそさぶろう)という者が、ちと嫌疑をうけて、入牢(じゅろう)した」こう話し出したのだった...
吉川英治 「松のや露八」
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