...ちゃらちゃらという食器の触れ合う音とが聞える...
アルチバシェッフ M. Artzibaschew 森鴎外訳 「罪人」
...ちゃらちゃらと金貨(きんか)の音がした...
ハーバート・ジョージ・ウエルズ 海野十三訳 「透明人間」
...蒲公英(たんぽぽ)がちゃらちゃらと鳴ったり...
竹久夢二 「少年・春」
...父親は財布の銭(ぜに)――わずかに荷車二三台を頼む銭をちゃらちゃらと音させながら出て行くと...
田山花袋 「田舎教師」
...夜遅くついた旅客の馬の鈴の音がちゃらちゃらと静かに窓の下のところでした...
田山花袋 「トコヨゴヨミ」
...ちゃらちゃら音をさせて勘定をした...
徳田秋声 「足迹」
...振袖(ふりそで)に鈴のついた木履(ぽっくり)をちゃらちゃらいわせ...
徳田秋声 「縮図」
...歩くたびにちゃらちゃらいう不愉快な音を岡本の耳に響かせた...
夏目漱石 「明暗」
...雪駄をちゃらちゃら鳴らして舞台の上を往ったり来たりするこの若い男の運動に...
夏目漱石 「明暗」
...あたし嬉しいわ」とちゃらちゃらちゃらちゃら続け様に鳴らす...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...「それじゃまた遊びにいらっしゃい」と鈴をちゃらちゃら鳴らして庭先までかけて行ったが急に戻って来て「あなた大変色が悪くってよ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...雪駄(せった)ちゃらちゃらの...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...どうせ昼間は遊びだもの……」隆山は袂の底を小銭でちゃらちゃら音させながら...
林芙美子 「泣虫小僧」
...サルタンにすりへらされた美少年に扮装しゆう/\と旧大陸を潤歩したアテナイの灰壺とひきかえにスコットにもらった伊達者の腰の剣は現在のサヴェート同盟の箇所にまで歴史的な遁亡を企てたのだ!」ハイネ君は腰のポケットの中で金鎖にからませたもうひとりの銀行家の伯父さんからの年金の催促状をちゃらちゃらさせそして酒と時計のない監房を見廻しながら...
槇村浩 「長詩」
...鈴がちゃらちゃら鳴る...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...着くところまで大人(おとな)しく、ついて来たがいいではないか」「ところが旦那、あっしはね、何の因果か熱湯好きで、五体が縮(ちぢ)み上るような湯から出ると、そそりの一節も、唄わねえじゃいられねえんで――」「持ちくずした男だな」蔑(さげす)むともなく、呟いた平馬、――自分もひどく楽しそうに、橋弁慶の小謡(こうたい)を、柄(つか)に扇子で、軽く拍子を取りながら、口ずさんで、月の無い夜を、ちゃらちゃらと、進んで行く...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...小桶(こおけ)に湯を取って茶碗や皿をちゃらちゃら言わせていると...
森鴎外 「雁」
...火箸のちゃらちゃら云う物音が伴奏をいたしているのでございます...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
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