...ちぎれる程引ぱっているので...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...わが脚のちぎれるのも厭はないで...
薄田泣菫 「久米の仙人」
...「此(この)かみもかかさんとおりとのすきたる紙なりかならずかならずはだみはなさず大せつにおもうべし其(その)身はよろずぜいたくにくらせどもかみを粗末にしてはならぬぞやかかさんもおりとも此(この)かみをすくときはひびあかぎれに指のさきちぎれるようにてたんとたんと苦(く)ろういたし候」と...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...頬(ほほ)ぺたがちぎれるやうに冷たい...
土田耕平 「お母さんの思ひ出」
...引きちぎれるように用をおわされた...
長谷川時雨 「渡りきらぬ橋」
...腕がちぎれるやうに痛い...
林芙美子 「屋久島紀行」
...波こえよとて末の松山ちぎれるもなく...
樋口一葉 「ゆく雲」
...首がちぎれるまでやめなかった...
久生十蘭 「だいこん」
...いまひッちぎれるようにつらいです」この飛行長も一日ちがいで死なずにすんだ〈死籍の人(ドウミ・モール)〉の一人なんだ...
久生十蘭 「だいこん」
...頬のちぎれるほど寒い烈風にさらされながら...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...ちぎれる寸前まで張り切っていた...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...」彼の細い肚は引きちぎれるやうに細くくびれてしまつた...
牧野信一 「小川の流れ」
...間も無く之れが吹き来る風の為めに其基部の柄がちぎれると同時に其凹い内面へ充分に其風を孕んでヒラ/\/\と或は近く或は遠くへ運ばれる...
牧野富太郎 「風に飜へる梧桐の実」
...声ああ素敵な……開け! もう彼方に鉄鎖がちぎれるしかり...
松本淳三 「労働祭歌(※[#ローマ数字1、1-13-21])」
...ちぎれる程伊達卷の喰ひ込んだ後姿を見せて...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...その四角な大きな肉を試してみ給え箸(はし)で自由にちぎれるよ...
村井弦斎 「食道楽」
...お箸(はし)で楽にちぎれるそうです」と今覚えたる料理の伝授...
村井弦斎 「食道楽」
...采配(さいはい)をちぎれるばかりにふって...
吉川英治 「神州天馬侠」
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