...神の信仰とは強者のみが与(あず)かり得る貴族の団欒(だんらん)だ...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...夫人を迎えて家庭の団欒(だんらん)の悦びに浸るようになってからは詩人の夢から覚(さ)めて頗(すこぶ)る平穏堅実となったとのみ聞いていた...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...朗らかな団欒(だんらん)の家庭でしょう...
高神覚昇 「般若心経講義」
...御夕食後の御団欒(ごだんらん)はまた格別の事でありましょう...
太宰治 「新釈諸国噺」
...家族の団欒(だんらん)...
徳田秋声 「黴」
...かつてはわれも知った団欒(だんらん)の楽しみを思い返すに忍びなかったからである...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...そこで一家団欒(だんらん)の楽しみが永久に保たれるようになりましたものですから……道州ノ民...
中里介山 「大菩薩峠」
...一家団欒(だんらん)の空気を作った...
萩原朔太郎 「小泉八雲の家庭生活」
...団欒(だんらん)する場処(ところ)だった...
長谷川時雨 「西川小りん」
...最も大切なるは家族団欒(だんらん)相互に隠すことなきの一事なり...
福沢諭吉 「新女大学」
...一家団欒(いっかだんらん)のもなか...
堀辰雄 「菜穂子」
...松をまた人間に当て嵌(は)めるならば車の矢の様に四方に出る枝は睦まじい一家の団欒(だんらん)にも比する事が出来ますし...
牧野富太郎 「植物記」
...また松の枝が幹に輪生している有様は車座に坐りて睦み合う一家団欒(だんらん)の相とも観るべく...
牧野富太郎 「植物記」
...或いは互いに一層深まり落付き信じ合った愛の団欒(だんらん)か...
宮本百合子 「愛は神秘な修道場」
...柔かいお魚の鍋をして皆で団欒(だんらん)いたしました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...どうぞ此同舟の会合を最後の団欒(だんらん)として...
森鴎外 「大塩平八郎」
...彼等は謙遜なる平和の中に名誉と廉直との情緒に包まれた団欒(だんらん)を形作つて居る家庭を成就した者ですから...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...平家納経のトビラ絵そのままな美しい団欒(だんらん)の家垣ではあるまいか...
吉川英治 「随筆 新平家」
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