...今も今とて ふくろふの笛は足ずりをしてあをいけむりのなかにうなだれるお前のからだをとほくへ とほくへと追ひのける...
大手拓次 「藍色の蟇」
...かげは やさしく ふきみだれる...
大手拓次 「藍色の蟇」
...これはならぬと、あわてて膝を固くして、うなだれると、意気地が無いと言って叱られる...
太宰治 「一燈」
...たまらない! (テーブルにうなだれる)一体どうしたらいいんだ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...雨は少しおだれるかと思うと...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...雨のために巖が崩れるとその碎けが溪に向つて瀧のやうになだれることがある...
長塚節 「痍のあと」
...なんのつもりでこんな装束をし、小夜更けの庭先なぞへ出て来たのかとたずねると、「あなたはご存じなかったでしょうが、妹めはとんだ猫かぶりで、評判どおり、谷戸の貧郷士を呼びこみ、抱きつくやら、しなだれるやら、さんざんな放埓をするのです...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...男と女と入りみだれる乱戦になっていて...
火野葦平 「花と龍」
...王は徐かに手を顔にあて首をうなだれる...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「ウスナの家」
...家庭の平和がみだれるだけ...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...百花みだれるが如く咲きほこつてゐるのである...
山浦貫一 「新憲法の解説」
...両手をついて深くうなだれると...
山本周五郎 「日本婦道記」
...やがてグッタリとうなだれると床の上にペタリと坐り込んだ...
夢野久作 「いなか、の、じけん」
...恥かし気にしなだれる...
夢野久作 「二重心臓」
...みだれる提灯を、眼の下に、すばやく、帯で嬰児(あかご)を背なかに縛りつけた...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...「こんなに心のみだれるほど想い悩むのは...
吉川英治 「三国志」
...しかし泰家にはその塵煙(じんえん)や草ぼこりのうちを駈けみだれる凄(すさ)まじい騎影や歩兵が...
吉川英治 「私本太平記」
...眼さ赤くただれるまで...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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