...けだるさうな草履の音をさせて廣間のそとへ來て...   
岩野泡鳴  「泡鳴五部作」 
...全身におぼえるけだるさ...   
海野十三  「四次元漂流」 
...――ひだるさに何とは知らず脂(やに)くさき吹(おくび)のまぎれ...   
薄田泣菫  「泣菫詩抄」 
...机に向つて坐つてゐる私は晝寢でもしたいやうな體のけだるさを覺え...   
相馬御風  「獨愁」 
...とよ子は手まわりの用事にもけだるさを見せていたが...   
  「草藪」 
...身体のやりばのないやうなけだるさとのうちに...   
豊島与志雄  「アフリカのスタンレー」 
...蒸風呂にはひり過ぎた樣なけだるさに...   
中島敦  「環礁」 
...だるさといふか)は堪へ難いものになつて來た...   
中島敦  「環礁」 
...さもだるさうに疲れきつて...   
萩原朔太郎  「宿命」 
...非常な「だるさ」と...   
葉山嘉樹  「海に生くる人々」 
...何といつても僕は自分自身のひだるさに気を配らねばならなかつた...   
原民喜  「飢ゑ」 
...ひだるさより、いとしさが先に立つというのは、おかしなことだ」首を振り振り、塩をなめて水を飲み、行灯の前に坐って、ねずみの番をしながら、とうとう夜を明かしてしまった...   
久生十蘭  「奥の海」 
...体の倦怠(だるさ)...   
牧野富太郎  「牧野富太郎自叙伝」 
...東洋の蒸暑いけだるさを送ってくるこの都会を...   
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「幸福への意志」 
...こころよいけだるさに包まれ...   
山本周五郎  「柳橋物語」 
...日光が強くあたって体が少し汗ばみ気味の気だるさも...   
横光利一  「欧洲紀行」 
...顔のむくみも、いっこう退かないし、全身のだるさも、気が張っていた間はまだしも、山へかくれてからは、わが身をさえ、持て余すばかりだった...   
吉川英治  「平の将門」 
...気(け)だるさのあまり動いてみたまでで...   
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」 
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