...愛子はその圧迫に堪(た)えないで春の来たのを恨むようなけだるさとさびしさとを見せた...
有島武郎 「或る女」
...昌作は倦怠相(けだるさう)に胡座(あぐら)をかく...
石川啄木 「鳥影」
...全身におぼえるけだるさ...
海野十三 「四次元漂流」
...身体のだるさが消え...
海野十三 「四次元漂流」
...……あなひだるさや...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...だるさうな時計の響が味もなくあつち...
千家元麿 「自分は見た」
...大国町の問屋に運ぶ時の手だるさやら...
武田麟太郎 「釜ヶ崎」
...のたり/\とだるさうに打ち...
永井荷風 「谷崎潤一郎氏の作品」
...蒸風呂にはひり過ぎた様なけだるさに...
中島敦 「夾竹桃の家の女」
...さもだるさうに疲れきつて...
萩原朔太郎 「宿命」
...それで辛さもひだるさも忘れてしまう...
久生十蘭 「奥の海」
...ひだるさより、いとしさが先に立つというのは、おかしなことだ」首を振り振り、塩をなめて水を飲み、行灯の前に坐って、ねずみの番をしながら、とうとう夜を明かしてしまった...
久生十蘭 「奥の海」
...生の愉しさ? それは単に病気そのもののけだるさ...
堀辰雄 「菜穂子」
...その心のだるさに伴れて初めから目的にして来たことにまでも...
水野葉舟 「帰途」
...ものだるさというもののあとが...
室生犀星 「野に臥す者」
...全身のぬけるようなけだるさがぶり返した...
山本周五郎 「おばな沢」
...さながらムシムシとした黒い霧(きり)に身をつつまれているようなだるさをおぼえてきた...
吉川英治 「神州天馬侠」
...気(け)だるさのあまり動いてみたまでで...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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