...肉の厚い葉をだらりと垂らしてゐた...
芥川龍之介 「或阿呆の一生」
...それからだらりと垂れている左腕を死人の服の上から掴んでみた...
海野十三 「地獄の使者」
...私の衣服は縮まった手足にだらりと垂れさがり...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...力なくだらりと垂れた老人の足からは...
武田麟太郎 「釜ヶ崎」
...そして片一方の腕をだらりと卓子(テーブル)に垂れ...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「麻酔剤」
...縁台の上の客は足をだらりと地に下げて...
田山花袋 「田舎教師」
...そのあるものは泣きでもしたかのやうにだらりと頭を下げてゐた...
田山録弥 「草みち」
...彼の両手はだらりと下がってしまった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...盆を下に置いて立ちながらだらりと下つた羽織の紐が茶碗を引きずつて行つた...
長塚節 「開業醫」
...何(なに)か噺(はなし)の端緒(いとぐち)でも求(もと)めたいといふ容子(ようす)で栗(くり)の木(き)の梢(こずゑ)からだらりと垂(たれ)てる南瓜(たうなす)の臀(しり)を見上(みあ)げながらいつた...
長塚節 「土」
...蛇(へび)は依然(いぜん)としてだらりと横(よこ)たはつた儘(まゝ)であつた...
長塚節 「土」
...だらりと自分の手を落しました...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...灌木の側にだらりと豊かな肢体を投出して蹲つてゐる中年の婦人の顔があつた...
原民喜 「夏の花」
...フロックコートの裾をだらりとさせ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...手紙を持った手がだらりと下へ垂れる...
久生十蘭 「キャラコさん」
...紫の鉢巻をだらりとして...
正岡容 「圓朝花火」
...手はだらりと冷たく凍えあがったように垂れていた...
室生犀星 「幻影の都市」
...手が一本だらりと寝台の縁から垂れてゐる...
クスミン Mikhail Alekseevich Kuzmin 森林太郎訳 「フロルスと賊と」
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