...おれのだいじな荷物(にもつ)をだいなしにしないかと...
ハーバート・ジョージ・ウエルズ 海野十三訳 「透明人間」
...右の腕でべたりと天井の上を圧さへると埃りだらけで紋付羽織がだいなしになる...
高浜虚子 「斑鳩物語」
...これでは花もだいなしだと言つてゐる...
田山録弥 「解脱非解脱」
...「おべゝがだいなしになるやろ」と云うので...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...折角の赤筋入りたるズボンをあたらだいなしにして呆然(ばうぜん)としたまひし此方には...
徳富盧花 「燕尾服着初の記」
...すっかりだいなしにしてやるんだ...
トルストイ Tolstoi 菊池寛訳 「イワンの馬鹿」
...佳き刺繍(ぬひとり)をだいなしにしてふらふらフォーヌが二つの目を出しその皓((しろ))い歯で真紅(まつか)な花を咬んでゐる...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...せっかくの生気も濃いアイ・シャドーのおかげでだいなしになり...
久生十蘭 「ハムレット」
...男の面目をだいなしにされた次郎左衛門...
正岡容 「吉原百人斬」
...この人往々この種の句を挿(はさ)んで雄壮なる歌をだいなしにする癖(くせ)有之候...
正岡子規 「人々に答ふ」
...もう少しで全体の気分をだいなしにしてしまうところだった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ルイスヒェン」
...それを見せびらかしてはだいなしです...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...一枚の服をだいなしにしてしまいました...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...僕等はいろんな事をだいなしにしてしまった...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...そうした問題で宮は自身をだいなしにしておしまいになることにもなり...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...だいなしに汚れましたこと」「あなたも」「ホホホ...
吉川英治 「親鸞」
...「せっかくの酒もりも、だいなしだ...
吉川英治 「平の将門」
...だいなしになるがな」といった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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