...人間かかる清福あるに世をはかなみて自ら身を棄(すて)んとするかの小女こそいたわしけれとまたその事に思い到りて...
饗庭篁村 「良夜」
...そのあとたわしでこすられたか分からない...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「ひこうかばん」
...諸君たちもまたわしと何等異るところはないはずだ」やがて正造が足を洗って庫裡へあがったのをしおに...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...おいたわしく思い...
太宰治 「鉄面皮」
...まごついていたわしを...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「赤毛連盟」
...おまえの門出のために衷心から与えたわしのことばも...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...奈世の全身の重みの間におかれたわしの蹠から次第に精気の様なものが...
富田常雄 「面」
...高らかにうたわしめた文部省の政策は...
蜷川新 「天皇」
...たわしのように荒んで来るし...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...束子(たわし)でこするように...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...へつ! このすつかり霜をいただいたわしが脳天(どたま)の古林と...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...恋に勝って合爾合(カルカ)を得たわしは...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...当地におきましてのおいたわしい御日常は...
山本周五郎 「泥棒と若殿」
...いかにもいたわしそうな表情とは...
山本周五郎 「花も刀も」
...たわしで洗(あら)い物をする者などで...
吉川英治 「神州天馬侠」
...思いやられ候ていたわしく候...
吉川英治 「日本名婦伝」
...たわしで碑を洗いあげるのだった...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...あれは汝(わ)が身に預けたであろうか」「なにを」「この旅包みの側へおいたわしの巾着(きんちゃく)じゃ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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