...誰(たれ)も無し...
泉鏡花 「悪獣篇」
...まるで巴(ともえ)のように、敵味方は、ぐるぐると、うちつ、うたれつ、上になり下になり、追いつ、追われつ、死闘をくりかえした...
海野十三 「火星兵団」
...気をうしなうほどの驚きにうたれました...
江戸川乱歩 「黄金豹」
...荒凉(くわうりやう)の氣(き)に打(う)たれた彼(かれ)は...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...品子が悲しそうな眼つきをしてもそんなに胸を打たれないのに...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...親しい友の手紙に鞭うたれて...
種田山頭火 「其中日記」
...家の中でも彼は「悪たれ」であつた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...一本の白楊樹(はくようじゅ)が嵐(あらし)に打たれて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...私も悲しい思いに打たれておりましたので...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...僕はすつかりこれに打たれてしまつた...
萩原朔太郎 「初めてドストイェフスキイを讀んだ頃」
...血のたれる柔いビフテキを...
火野葦平 「花と龍」
...へこたれるといふことは私は嫌ひだ...
北條民雄 「一九三六年回顧」
...また私の純粋さはこの夢において保たれて来た...
三木清 「語られざる哲学」
...この時になって誰(たれ)一人引き取ろうというものがなかった...
森鴎外 「渋江抽斎」
...撃(う)たれたという話はまだ聞かんよ...
横光利一 「上海」
...「たれだっ?」直義も...
吉川英治 「私本太平記」
...昆陽野(こやの)のあたりからは夜どおしの雨風に打たれ...
吉川英治 「私本太平記」
...――この頃になって、将門も、ようやく、眸の中に、虹をあらわし、「たれか舞え、舞わぬか、陽気に」と、わめき出した...
吉川英治 「平の将門」
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