...長き沈黙)妻はおれがためらう内に...
芥川龍之介 「藪の中」
...なんと返事をしたものか恐ろしくためらうふうだったが...
有島武郎 「或る女」
...(隣の部屋(へや)から画箱を持ち出して捜しながら歌う)「一本ガランスをつくせよ空もガランスに塗れ木もガランスに描け草もガランスに描け天皇もガランスにて描き奉れ神をもガランスにて描き奉れためらうな...
有島武郎 「ドモ又の死」
...降りながらためらうように振り返ったが...
梅崎春生 「日の果て」
...ためらうことなく...
海野十三 「英本土上陸戦の前夜」
...その花を盗むのにためらう事をしませんでした...
太宰治 「人間失格」
...何かためらうような色がみえた...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...ためらう心を押さえつけ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ためらうようにそろそろとのぼってくるのが見えた...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...あれこれ言うのは少しためらうのですが……」ビートリスが毅然として言った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...初めはかなりためらうようすだった...
山本周五郎 「日本婦道記」
...という使者の口上でございました」甲斐はためらうようすだった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...自分の思いためらう心配事について聞き質しに行くのだ...
横光利一 「夜の靴」
...一応ためらう良心の置きどころの苦しみであったが...
横光利一 「旅愁」
...邪宗を奉じて司法の任にためらうなど言語道断だ」孫策は怒って剣を払い...
吉川英治 「三国志」
...様子を眺めていようかとためらうふうであったが...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...ためらう彼を促(うなが)して...
吉川英治 「宮本武蔵」
...ためらうのでございますけれども……...
蘭郁二郎 「幻聴」
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