...我々の魂を救うために地上へ御降誕(ごこうたん)なすったのです...
芥川龍之介 「おしの」
...彼は古い煤だらけの手槍をなげしから外し持ったその禿頭親父のために...
犬田卯 「沼畔小話集」
...或は余を罰せんがためにこの不幸を余に降(く)だせしか...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...解り過ぎるためである事もある...
高村光太郎 「永遠の感覚」
...その苦痛のために唇が十分に動かせないのと...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...彼の手に委ねられた例(ためし)は嘗てなかった...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...そして祖國がそのために困難に陷つてゐる以上...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...それが極めて些細なことから起ったためであります...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...松瀬青々氏や青木月斗氏や水落露石氏を訪うためであった...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...この机竜之助もお前のために身を誤った...
中里介山 「大菩薩峠」
...それでもこの我儘娘(わがままむすめ)の将来のためにとて...
中里介山 「大菩薩峠」
...電車も電気公園と同じく、今月末に開業するんだとか云って、会社では今支那人の車掌運転手を雇って、訓練のために、ある局部だけの試運転をやらしている...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...ためらわずにしっかりと足を踏み出した...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「落穴と振子」
...愛する人たちのためのものなのである...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...雨が降ると歩(あ)るけないような下駄のために五円も八円も金をかけるというのは随分不心得の極端でありませんか...
村井弦斎 「食道楽」
...私がいやにおなりになったためにそうおなりになった気もして...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...正直な父は明け暮れ心にかかるこの一大事をやり損じては大変と極度に恐れたために...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...お人のいいための欠陥が出ざるをえない...
吉川英治 「私本太平記」
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