...或時は故郷を忍ぶたつきありと物静かなる郊外に住みつる事もありき...
石川啄木 「閑天地」
...忍ぶべからざるに至って...
大隈重信 「平和事業の将来」
...いまは忍ぶべからずと立ち上った時...
太宰治 「小さいアルバム」
...物置きの奥から一年間の埃のたまった幾つもの箱を引きずり出す面倒は忍ぶとしても...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...」それは二人が人目を忍ぶ仲になり出して間もない時分...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...悉皆それを忍ぶことを覚えた...
徳田秋聲 「歯痛」
...恥を包み愧(はじ)を忍ぶといえどもその心中報復の念いまだ一日も去るあたわず...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...近衞公は私情を忍ぶに於て實に強固なる意思を有したる人なりき...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...「いま」に忍ぶの恋草(こいぐさ)や...
永井荷風 「妾宅」
...わたくしは種田先生が家族を棄てて世を忍ぶ処を...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...忍ぶ戀路と來やがる...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私はあなたの変った恋愛の為にからだを犠牲にしたことはなお忍ぶとしますが...
浜尾四郎 「悪魔の弟子」
...何時か人目を忍ぶ仲になっていた...
林芙美子 「晩菊」
...何人も決して耐え忍ぶことの出来ない程度の非道いものだったからである...
牧逸馬 「土から手が」
...これを天の配剤として耐え忍ぶのである...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...かきたれてのどけきころの春雨にふるさと人をいかに忍ぶや私も退屈なものですから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...駕籠へ忍ぶ時ちらと見えた...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...おまけにとうとう堪忍ぶくろの緒が切れたとして(たとえばスープの中に何か変てこなものがはいっていたのでもいい――)...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「真珠の首飾り」
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