...お手向(たむけ)にね...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...手向(たむけ)にあらぬ花の姿に...
泉鏡花 「縁結び」
...和女(そもじ)への夜毎(よごと)の手向(たむけ)は...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...生前から駅前に建立(こんりゅう)されていたこの犬の銅像は手向(たむけ)の花環に埋もれていた...
寺田寅彦 「柿の種」
...無論新しい手向(たむけ)の花なぞは一つも見えない...
永井荷風 「すみだ川」
...手向(たむけ)の花束にかざられたストラスブルグの石像あるがために...
永井荷風 「曇天」
...手向(たむけ)の花をさす竹の筒もくさりて石ぶみの文字も月日に消されたり...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...武夫(もののふ)の手向(たむけ)の征箭(そや)も跡ふりて神寂(かみさ)び立てる杉の一もと...
中里介山 「大菩薩峠」
...白木(しらき)の位牌(ゐはい)に心(こゝろ)ばかりの手向(たむけ)をしただけで一錢(せん)でも彼(かれ)は冗費(じようひ)を怖(おそ)れた...
長塚節 「土」
...夫人のために手向(たむけ)の句を作った...
夏目漱石 「思い出す事など」
...「あるほどの菊投げ入れよ棺の中」という手向(たむけ)の句をお詠(よ)みになりました...
長谷川時雨 「大塚楠緒子」
...目の前に現れて覚えずほろほろと落つる涙の玉はらいもあえず一(ひと)もとの草花を手向(たむけ)にもがなと見まわせども苔蒸したる石燈籠の外は何もなし...
正岡子規 「旅の旅の旅」
...「壽阿彌の手向(たむけ)に」と端書して一句を書し...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...武道を祈る者この杉に矢を射立てて手向(たむけ)とするがゆえにこの名ありと見える...
柳田國男 「地名の研究」
...行路の神に手向(たむけ)をするのは必ずしも山頂とは限らぬ...
柳田国男 「峠に関する二、三の考察」
...又亡く成つた道珍和上への手向(たむけ)であると信じて居た...
與謝野寛 「蓬生」
...亡父(ちち)の霊へよい手向(たむけ)をしました」「うム...
吉川英治 「新書太閤記」
...花一枝の手向(たむけ)もうけず...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??