...湯玉の霰(あられ)にたばしる中を...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...「夜は寒みあられたばしる音しきりさゆる寝覚(ねざ)めを(母いかならん)」と歌って家の母の情(なさけ)を思ったり...
田山花袋 「田舎教師」
...今年も初霰(はつあられ)のたばしる音を聞くと...
中谷宇吉郎 「雪の十勝」
...霰(あられ)がたばしるように...
野村胡堂 「天才兄妹」
...銀露のようにたばしる!とらえないと青春の火も水となる...
オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳 「ルバイヤート」
...谷間を走りひたばしる...
萩原朔太郎 「岩清水」
...くち惜しきふるまひをしたる朝あららんらんと降りしきる雪を冒して一目散にひたばしるこのとき雨もそひきたりすべてはくやしきそら涙あの顏にちらりと落ちたそら涙けんめいになりて走れよひたばしるきちがひの涙にぬれてあららんらんと吹きつけるなんのふぶきぞ青き雨ぞや...
萩原朔太郎 「ふぶき」
...霰(あられ)のたばしるような...
長谷川時雨 「朱絃舎浜子」
...武士(もののふ)の矢並つくろふ小手の上に霰(あられ)たばしる那須の篠原といふ歌は万口(ばんこう)一斉(いっせい)に歎賞(たんしょう)するやうに聞き候へば...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...武士(もののふ)の矢並(やなみ)つくろふ小手の上に霰(あられ)たばしる那須の篠原(しのはら)という歌は万口(ばんこう)一斉(いっせい)に歎賞(たんしょう)するように聞き候えば今更(いまさら)取りいでていわでものことながらなお御気(おき)のつかれざることもやと存(ぞんじ)候まま一応申上(もうしあげ)候...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...試(こころ)みに俳句的の和歌を挙げなばものゝふの矢なみつくろふこての上に霰(あられ)たばしる那須の篠原 源実朝(みなもとのさねとも)の如きを然(しか)りとす...
正岡子規 「俳諧大要」
......
三好達治 「短歌集 日まはり」
...「仁三、邪魔者から先に畳んじまえッ」と叫んで、新造が身を退(ひ)くと、入り代って、「命は貰った!」とふり込んでくる脇差の乱れ打ち、閃々(せんせん)、たばしる氷雨か、石火の稲妻...
吉川英治 「剣難女難」
...たばしる霰(あられ)のように...
吉川英治 「神州天馬侠」
...たばしる剣(つるぎ)の稲妻(いなずま)にまきこまれた...
吉川英治 「神州天馬侠」
...たばしる血汐(ちしお)...
吉川英治 「神州天馬侠」
...廂(ひさし)にたばしる音が聞え...
吉川英治 「新書太閤記」
...熱涙のたばしる瞼(まぶた)をおさえていた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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