...大きな掌(たなごころ)へ掬(すく)った水に...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...掌(たなごころ)の上に頭を載せて...
石川啄木 「漂泊」
...とト筮(うらない)ごときは掌(たなごころ)である...
泉鏡花 「絵本の春」
...その痩(や)せた指先が掌(たなごころ)で軽く震えて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...不思議に生々しく私のたなごころに残っている……...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...掌(たなごころ)の一撃で...
中里介山 「大菩薩峠」
...掌(たなごころ)より滑る鎖が...
夏目漱石 「虞美人草」
...繊(ほそ)き蛇(だ)の膨(ふく)れたる頭(かしら)を掌(たなごころ)に握って...
夏目漱石 「虞美人草」
...私の世界は掌(たなごころ)を翻すように変りました...
夏目漱石 「こころ」
...それを一々掌(たなごころ)に指(さ)す事のできるほどに...
夏目漱石 「明暗」
...掌(たなごころ)をさすように解きあかしてお目にかけましょう」オホンと乙な咳ばらいをして...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...両手のたなごころに...
火野葦平 「花と龍」
...自分の掌(たなごころ)を見るようにはっきりとわかっていた...
本庄陸男 「石狩川」
...天下を治むる事諸(これ)を掌(たなごころ)に運(めぐ)らすごとくすべしという...
南方熊楠 「十二支考」
...老いたる顔さしのぞくごとくその肌にたなごころ触れつつは居る...
室生犀星 「忘春詩集」
...呉の掌(たなごころ)にあるものを...
吉川英治 「三国志」
...掌(たなごころ)をあわせて謝したいような感謝にくるまれるのであった...
吉川英治 「親鸞」
...まず掌(たなごころ)をあわせて瞑目した後...
吉川英治 「親鸞」
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