...もの思わしげにたどたどと屋形の方へ歩いて参った...
芥川龍之介 「邪宗門」
...突(つき)あたりへ辿々(たどたど)しゅう...
泉鏡花 「悪獣篇」
...蹈足(ふむあし)もたどたどしく...
泉鏡花 「縁結び」
...いかにもたどたどしい...
海野十三 「太平洋魔城」
...たどたどしい筆蹟で書いてある一人の男があった...
海野十三 「蠅男」
...狂者の筆の様にたどたどしいものではあったけれど...
江戸川乱歩 「お勢登場」
...たどたどしい御文脈で...
太宰治 「右大臣実朝」
...たどたどしいばかりでなく...
太宰治 「正義と微笑」
...いかにもたどたどしい東京言葉で...
太宰治 「惜別」
...たどたどしい針仕事などをしながら...
豊島与志雄 「新妻の手記」
...たどたどしい脚を...
直木三十五 「南国太平記」
...思イキッテ、出テ来ンサイ」それから、いつでも、自分の親方(おやかた)の浜尾組で、部屋仲仕(へやなかし)として引きとること、住居、賃銀、門司の港と町の賑わい、都会の面白さ、などが、たどたどしい、しかし、心をときめかさずには居られないような書きかたで、こまごまと、記(しる)されてあった...
火野葦平 「花と龍」
...眼もあげずに、たどたどしい、さまよいの足どりで、室の奥のほうを横切ると、反対側の戸口を通って、彼女は消えてしまった――物言わず凝然と、踏み迷いながら無意識に...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...私は看護婦や皆につかまりながらまだ病後の足をたどたどと横浜の記念会館まで行って唱うた...
三浦環 「お蝶夫人」
...それは明治十九年に公けにされたものでたどたどしいながら口語体の文章で書かれてゐる...
水野葉舟 「言文一致」
...小さい紙に女のいくらかたどたどしい字で「和服裁縫致します...
宮本百合子 「衣服と婦人の生活」
...黙って乙女のたどたどしい説明をきいていたが...
「小祝の一家」
...たどたどと不安な足を運ぶのであります...
吉川英治 「江戸三国志」
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