...倉地の心がすさめばすさむほど葉子に対して要求するものは燃えただれる情熱の肉体だったが...
有島武郎 「或る女」
...焼けただれた唇のない顔は...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...根室では眼が赤くただれて...
高見順 「いやな感じ」
...あるいは庭のこのあたりにいただれかです――まず一時間前までのあいだにですよ?」「いや」と医者はきつぱり言つた...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「とけない問題」
...まただれの出品かもわからなかった...
寺田寅彦 「錯覚数題」
...まただれがその心像の由来の合理的説明を要求するであろうか...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...悪醇(あくど)い色にただれた目に映る...
徳田秋声 「爛」
...わたしもまただれにも似ていないということである...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...まただれももう彼のことを念頭においていなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...まただれにも認められずに姿を隠してしまうものである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...」「そしてまただれにも?」とマリユスは言った...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...七月――焼けただれた太陽が地を射す幽明の地をめざして行進する華やかな一群臨時列車は...
長沢佑 「白い魔の手」
...眼のふちはただれ...
林芙美子 「浮雲」
...かざした炬火は、炎と煤(すす)とで、赤くただれ、兇悪(きょうあく)な形相をした生きもののようにのたうちまわった...
本庄陸男 「石狩川」
...ただれるように苦しく...
本庄陸男 「石狩川」
...こんなふうに(シカタ)ただれた膣で考えるんだ...
三好十郎 「殺意(ストリップショウ)」
...快楽は老人のただれ霞(かす)んだ目にはそう見えても...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...凍傷(とうしょう)で赤くただれていた...
吉川英治 「親鸞」
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