...それまで実は小説その他のいわゆる軟文学をただの一時の遊戯に過ぎないとばかり思っていたのだが...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...甲はただの願い、乙はある確実なる未来の事の望である...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...ただの親切だけでは駄目だ...
太宰治 「惜別」
...現在の映画はこのただの影法師から学ぶべきものを多くもっているかもしれない...
寺田寅彦 「映画時代」
...それまでは何度読んでも結局はただの活字の行列を見物しているのもたいしたちがいはなさそうである...
寺田寅彦 「家庭の人へ」
...そうでないただの Deus ex Machina 式偶然は...
戸坂潤 「思想としての文学」
...開闢以来ただの一人でも...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...ただの宿無に附属する憐(あわ)れとか気の毒とかの念慮よりも...
夏目漱石 「坑夫」
...ただの奉公人で使ってくれという望みで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ただの水、なまぬるい水、ぞっこん心がしびれてくる水、人の情のようになぐさめてくれる水、誇張の水、歩きながら泣くのはまことに工合がいい...
林芙美子 「新版 放浪記」
...ただの十円でもよろしく候...
林芙美子 「新版 放浪記」
...掃除をしてあるのはただの一つもなかった...
久生十蘭 「黄泉から」
...ただの技術へのフェティシストでしかなく...
山川方夫 「愛のごとく」
...ただの……」「これはなんだ」少尉はアルミニュームのコップを出し...
山川方夫 「その一年」
......
山之口貘 「鮪に鰯」
...「ただのええびか」私は独りで笑った...
山本周五郎 「青べか物語」
...ただの御家臣ならごまかされようが...
吉川英治 「私本太平記」
...ただの井戸ほりではできない...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索