...ただそのままになって過ぎた...
泉鏡花 「遺稿」
...フラフラと漂(ただよ)っているというわけだった...
海野十三 「空襲葬送曲」
...報酬の用意をしていただきたい」「それはもう...
江戸川乱歩 「影男」
...ただエリス一人に吠えかかるのです...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「予謀殺人」
...ただ遠くから犬の遠吠えが枕に付いてきて...
橘外男 「逗子物語」
...「私はただこれを丸呑みにしさえすれば可いのだ...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...「今はただ万事をその成り行きに任せるばかりだ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その場限りの浅い印象を与えただけで...
夏目漱石 「こころ」
...ちょいと覗いてみただけさ」平次は事もなげですが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ただ偶然起った事情によって自分は仕事をとどこおらせている...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...そして業務主任さんには」――こう言いながらもほんとうはただ工場主にだけ向って話しかけるのだった――「われわれだけで片づけるほうがお気に召すでしょう...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...――そこにセガンティニの絵の写真を見ただけでも...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...これは艸冠(くさかむ)りに秋を書きその萩の字をハギと訓(よ)ませたと同趣である(萩の字は支那にもあれどこれは全く別の意味の字でただ字体が同じいばかりである)...
牧野富太郎 「植物記」
...上古の呪ひには斯る作法も種々有ただらうが...
南方熊楠 「詛言に就て」
...ただそこに、既にそれから得ている僅かなものを、少しも失っていないならば、それだけで満足でございます...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...厚恩をうけた漢中王をこの期(ご)になって裏切るごとき自分ではない」ところへあわただしく...
吉川英治 「三国志」
...しかも大将徐晃はただ一と矢に射止めた...
吉川英治 「三国志」
...『息つぎに』『いただこう』『飲(あが)られるか...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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