...一片の雲のたたずまいにも...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...町のたたずまいを確めるためだ...
梅崎春生 「幻化」
...砂礫のたたずまいもその色も荒涼としていて...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...彼らの中の古老は気象学者のまだ知らない空の色、風の息、雲のたたずまい、波のうねりの機微なる兆候に対して尖鋭(せんえい)な直観的洞察力(どうさつりょく)をもっている...
寺田寅彦 「日本人の自然観」
...暗鬱(あんうつ)な空に日の目を見ない長い冬のあいだの楽しい炬燵(こたつ)の団欒(だんらん)や――ちょっとした部屋の模様や庭のたたずまいにも...
徳田秋声 「仮装人物」
...柴垣が繞らされてあったりする庭のたたずまいを眺めて...
野上豊一郎 「パリの地下牢」
...農家のたたずまいといい...
服部之総 「望郷」
...さては「馬のす」の釣竿しらべている主のたたずまいに軒低く天井暗かりし震災以前の東京の町家の気配をさながらに目に泛(うか)べられる人...
正岡容 「随筆 寄席風俗」
...考えて見たらこの茶の間のたたずまいは詳しく御存じないわけね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...飽きない心のたたずまい...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...簀(す)の子のたたずまい...
室生犀星 「津の国人」
...雲のたたずまい、月日や星の光も見えましょう...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...その懐しい匂いがいまも在井堂のたたずまいを想い起すたびに...
柳田国男 「故郷七十年」
...その辺りのたたずまいでは...
吉川英治 「剣の四君子」
...草木のたたずまいに至るまで...
吉川英治 「新書太閤記」
...ひとり夜空のたたずまいを整(ととの)えるに他念がない...
吉川英治 「新書太閤記」
...団々(だんだん)たる雲のたたずまいがあり...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...ここらの山や谷のたたずまいは...
吉川英治 「宮本武蔵」
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