...こんなことを、だしぬけに男のひとに書いてやるのは、たしなみなくて、わるいことだと思います...
太宰治 「猿面冠者」
...女の身として和歌のたしなみがなかったら浅ましいことだと仰っしゃいましたので...
谷崎潤一郎 「三人法師」
...而して流石(さすが)に武士の子らしい嗜(たしなみ)です...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...よくいえば昔忘れぬたしなみなれど...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...見よう見まねのたしなみは持っているというこの男が...
中里介山 「大菩薩峠」
...暑(あつ)いのにも拘(かゝは)らず女(をんな)の節制(たしなみ)を失(うしな)はなかつた...
長塚節 「土」
...薄茶一服をたしなみながら...
野村胡堂 「胡堂百話」
...どんな者だつて滅多に手を出しやしません」金之丞はたしなみ深く口を緘(つぐ)んで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それもたしなみの一つかい...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...風流人のたしなみであると信じきつてゐるので...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...日頃は見て見ぬ振りをたしなみと心得て居たのでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...激しいところはあるが、好いきりやうで、身振りは澁い方、たしなみの良い、二十八の石婦(うまずめ)です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...セエラ程たしなみのいい子の世話をしたことはありませんでした...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...人間のたしなみの中でも...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...そうして少しでも以前のたしなみを持ち続けようとすると...
柳田国男 「海上の道」
...たしなみのある旅支度(たびじたく)に...
吉川英治 「神州天馬侠」
...また守将宗治のたしなみも...
吉川英治 「新書太閤記」
...君侯の馬前へ出ることは平常のたしなみ好(よ)き事になるし――また...
吉川英治 「宮本武蔵」
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