...そいつは一体何者です」侯爵は日頃のたしなみを忘れて...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...」「そこが日本人のたしなみというものでしょうよ...
豊島与志雄 「変る」
...その人の教養――わけてもたしなみと打算と...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...万兵衛は通人らしくたしなみの良い男で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...知ってる事はみんな申上げた方がいいよ」平次はいつものたしなみに似ず...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...起直つてたしなみの襟などを掻き合せます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...結構なたしなみぢやないぜ」客があるとツイ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...日頃は見て見ぬ振りをたしなみと心得て居たのでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...かうしたたしなみや...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...増長慢でたしなみの惡い人間に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...第二十一条 文芸の嗜(たしなみ)は...
慶応義塾 「修身要領」
...たしなみのある、言わば、風雅な職人でもある闇太郎は、香炉に、良い匂いのする練香(ねりこう)をくべた...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...「それを訊(き)かれるのが、一ち、あっしにゃあつれえんで――」と、闇太郎は、わざとらしくもなく、目を反らして、「何でも、父御(ててご)、兄御の方々にはうらみのひとつもおっしゃりたいようでしたが、そこは、おたしなみで、何の御遺言もござんせんでしたよ」「う、うむ」と、隠居は腕を組む...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...何もないときでも心がけはたしなみですから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...母の形見だという小粒の黒ダイヤのはまった指輪の手をたしなみ好く膝の上に重ねて少し俯向きかげんに人の話をきいている様子は母にそっくりであった...
矢田津世子 「父」
...少しは髪化粧をあそばすのも婦人のたしなみでございますよ」五「……飾り甲斐があればねえ...
山本周五郎 「菊屋敷」
...ゆかしいおたしなみでございますこと」「からかっちゃいけないよ...
吉川英治 「私本太平記」
...ここわづか天下一統して朝恩にほこりし月卿(げつけい)雲客さしたる事もなきに武具もたしなみ弓馬を好みて朝儀...
吉川英治 「私本太平記」
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