...たくましい黒犬が...
芥川龍之介 「偸盗」
...たくましい家裏(やうら)をまざまざと水鏡に照し出している...
安西冬衛 「大阪の朝」
...たくましい数名の外人ボーイがしたがっていた...
海野十三 「爆薬の花籠」
...肩の張った派手な縞(しま)のサック・コートに赤いネクタイ、どこやらきざな風体の、拳闘選手のように鼻のひしゃげた、筋骨たくましい、一くせありげな男だ...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...たくましいクレーンの群(むれ)が黒々と聳(そび)え立って...
大阪圭吉 「カンカン虫殺人事件」
...これからの生(よ)へたくましい腕でおばあさんも出てきて話すこうろぎ鳴いて(M君に)・相客はおぢいさんでつゝましいこほろぎ追加つかれてついてどこかそこらでをんなのにほひ九月十二日朝...
種田山頭火 「行乞記」
...ルーシィは男の日に焼けてたくましい顔を見て...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...しかしクリストフはたくましい拳固(げんこ)を持っていたし...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...一本のたくましい綱が...
野村胡堂 「九つの鍵」
...思ったよりたくましい男で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「暑くてやり切れねえ!」機関室から上って来たたくましい船員が...
林芙美子 「新版 放浪記」
...茶褐色のたくましい土佐犬である...
火野葦平 「花と龍」
...ものとも思はない娘のたくましい自尊心を悦んだ...
牧野信一 「小川の流れ」
...――昼寝の夢がたくましいのか? 呼んでも呼んでも小鐘の返事はなかつた...
牧野信一 「奇友往来」
...温室の窓のように若々しく汗をかいた硝子戸の此方にはほのかに満開の薫香をちらすナーシサス耳ざわりな人声は途絶えきおい高まったわが心とたくましい大自然の息ぶきばかりが丸き我肉体の内外を包むのだ...
宮本百合子 「海辺小曲(一九二三年二月――)」
...骨組みのたくましい...
森鴎外 「山椒大夫」
...たくましい一篇の偈(げ)を留(とど)めて円寂(えんじゃく)し...
柳田国男 「山の人生」
...そのたくましい伸びを待つこそ...
吉川英治 「私本太平記」
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