...何が扨(さ)て文学大好きの嬢様なれば文壇にたづさはる自分は必定御覚え目出たかるべしと早合点した...
内田魯庵 「犬物語」
...たとえば死体にたかる鴉(からす)のようにさ」「鴉?」栄介はしゃがれた声でわらい出した...
梅崎春生 「狂い凧」
...生きているうちから蝿はたかるのか...
梅崎春生 「日の果て」
...僕にたかる気かも知れない...
太宰治 「渡り鳥」
...そんなものにばかり気を取られていると自分の飯に蠅(はえ)がたかる...
寺田寅彦 「初冬の日記から」
...蠅が真黒(まっくろ)にたかる...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...加之(しかも)夥(おびただ)しい蚊(か)が真黒(まっくろ)にたかる...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...加之(しかも)夥しい蚊が眞黒にたかる...
徳冨蘆花 「熊の足跡」
...弥次馬のたかること甚だ少い...
豊島与志雄 「上海の渋面」
...富貴(ふっき)は固(もと)より頼みがたかるべし...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...当然脅して、たかるだろう...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...何ぞ不毛とはいゝがたかるべし...
松浦武四郎 「他計甚※[#「麾」の「毛」に代えて「公の右上の欠けたもの」、第4水準2-94-57](竹島)雜誌」
...征西将軍が拝受したる菊桐(きくきり)の大勲章よりもその身にとってありがたかるべし...
宮崎湖処子 「空屋」
...また停車場にて涙こぼしなどしたらんにはうしろめたかるべければとて...
森鴎外 「舞姫」
...相澤謙吉が如き良友は世にまた得がたかるべし...
森鴎外 「舞姫」
...城壁にたかる寄手の兵に沸(に)えたぎった熔鉄(ようてつ)をふりまいた...
吉川英治 「三国志」
...それに寄りたかる人の美言...
吉川英治 「私本太平記」
...われがちに築土へたかる...
吉川英治 「新書太閤記」
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