...青い物の芽が簇々(ぞくぞく)と生えてそれが茎になり葉になった...
田中貢太郎 「蕎麦餅」
...小八は背筋がぞくぞくするけれども窪地のむこうにやった眼は動かさなかった...
田中貢太郎 「立山の亡者宿」
...ぞくぞくとして寒気(さむけ)がこうじ...
中里介山 「大菩薩峠」
...押入の奥などからぞくぞく現れてきたのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...薄闇の濕地にかげをひいてぞくぞくと這へる羊齒植物 爬蟲類蛇 とかげ ゐもり 蛙 さんしようをの類...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...考えるとぞくぞくし...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...書かれた文字が見物人の心をぞくぞくさせた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「死の川」
...ぞくぞくし、今までにない感情の高ぶりを感じた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...ぞくぞくするほど下っていた...
本庄陸男 「石狩川」
...われもわれもとぞくぞく流行のように...
牧逸馬 「女肉を料理する男」
...急に背中がぞくぞくして気分が悪くなったからただうつむいたばかりで首もあげぬ...
正岡子規 「熊手と提灯」
...疲れも忘れてぞくぞくした...
山本周五郎 「桑の木物語」
...船からぞくぞくあがったらどうなる...
山本周五郎 「さぶ」
...ぞくぞくと集まった...
吉川英治 「三国志」
...小町、若宮などの大路附近の邸はもちろん、遠くは七切通(ななきりどお)し、谷々(やつやつ)の屋敷からも、やがて不時の召にこたえて出た大身(たいしん)たちが、ぞくぞく、柳営内の駒ツナギに下馬しては、「そも何事の?」と、わき眼もふらぬ顔を硬(かた)めて、次々、奥へかくれ去った...
吉川英治 「私本太平記」
...公綱、ご加勢に参陣!」と触れて、彼の千余騎がここへ着くし、そのほか新手の加勢も、ぞくぞく、千早城下へこみ入ってきた...
吉川英治 「私本太平記」
...年来、今日を待っていた輩(やから)でおざる」と、言って来たり、「足利殿の稚子大将も御在陣と聞き、合力に参(さん)じ申した」などと味方に馳せ加わって来る武士が、ぞくぞく、絶えないほどだった...
吉川英治 「私本太平記」
...蒼惶(そうこう)と、彼が参内するとまもなく、景陽楼の鐘が鳴り、祗候(しこう)ノ間(ま)には、ぞくぞくと、文武の群臣があつまった...
吉川英治 「新・水滸伝」
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