...遜色(そんしょく)のあるのを免(まぬか)れません...
芥川龍之介 「秋山図」
...我輩はこれらのお爺さんたちに較べてみてさまで遜色(そんしょく)がない...
大隈重信 「始業式に臨みて」
...ただ残念なことに前句の作者はまだ叙法の上に原作者に対して遥(はる)かに遜色(そんしょく)があることを自認せねばなりません...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...遜色(そんしょく)なかったという...
田中英光 「オリンポスの果実」
...系図や家柄を論ずれば平中も遜色(そんしょく)はないのだし...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...国芳が写生の手腕は葛飾北斎と並んで決して遜色(そんしょく)あるものにあらず...
永井荷風 「江戸芸術論」
...従来のものの中へ割込んで遜色(そんしょく)のないもの...
中里介山 「大菩薩峠」
...あえて秀吉といえども遜色(そんしょく)のある将軍ではなかったけれども...
中里介山 「大菩薩峠」
...一八二〇年代にスコレスビーあるいはグレイシャーの如き世界的雪華研究者として歴史上に不朽の名を遺した人々の仕事と較べても余り遜色(そんしょく)がないように思われる...
中谷宇吉郎 「雪」
...ほとんど羊羹に対して遜色(そんしょく)がない」女はふふんと笑った...
夏目漱石 「草枕」
...名声のある大家の作と比べて遜色(そんしょく)のないもの...
「長塚節氏の小説「土」」
...江戸川乱歩氏の前記の三編にはまだまだ非常な遜色(そんしょく)がある...
平林初之輔 「日本の近代的探偵小説」
...これなら当代の老大家の作に比しても左(さ)して遜色(そんしょく)は有るまい...
二葉亭四迷 「平凡」
...ほかのことに比べて遜色(そんしょく)があるとこの御贈答などでは思われる...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...宰相中将はそうした高官たちに遜色(そんしょく)のない堂々とした風采(ふうさい)をしていて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...遜色(そんしょく)あるを見ない...
森鴎外 「渋江抽斎」
...何ら遜色(そんしょく)ないほどな封地(ほうち)と待遇をうけていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...これをギリシア盛時の叙情詩に比するも決して遜色(そんしょく)はあるまいと思う...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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