...右往左往に歩いている男女のそわそわしている状態は...
高浜虚子 「丸の内」
...そわそわといつも落ち着いていないばかりではない...
田山花袋 「田舎教師」
...鶯色(うぐいすいろ)のリボン、繻珍(しゅちん)の鼻緒(はなお)、おろし立ての白足袋(しろたび)、それを見ると、もうその胸はなんとなくときめいて、そのくせどうのこうのと言うのでもないが、ただ嬉(うれ)しく、そわそわして、その先へ追い越すのがなんだか惜しいような気がする様子である...
田山花袋 「少女病」
...と半ばそわそわしていた...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 加藤朝鳥訳 「同一事件」
...飯も食わずにそわそわしているお庄に小言を言った...
徳田秋声 「足迹」
...小夜子はそわそわしていたが...
徳田秋声 「仮装人物」
...なんとなくそわそわして...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...かかるそわそわした不安定な神経過敏な者らには...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...しきりにそわそわしているのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...お雪ちゃんはなんとなくそわそわした気持になって...
中里介山 「大菩薩峠」
...寒月は何となくそわそわしているごとく見えた...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...横網の方へ――妙にそわそわしながら辿(たど)りました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...しばらく彼はそわそわとあたりを見廻しながら...
橋本五郎 「殺人迷路」
...そわそわし出したのをラルフが気づいた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...妙(みょう)に落ちつきがなくそわそわしたものばかりであった...
室生犀星 「生涯の垣根」
...少しばかりそわそわした...
山本周五郎 「橋の下」
...十日ほどまえからお義兄さまは急にそわそわし始めて...
山本周五郎 「風流太平記」
...「…………」侍座の諸公卿が、順次、両宮のお文(ふみ)と、忠円の書状を、廻し読みにして、そわそわと、青ざめているあいだを、後醍醐はまだお一ト言もいわず、また、黙視の瞼(まぶた)をとじることもなさらず、かえって、そのおん眼(まなこ)を一ツの灯にすえて、らんと大きく見つめておられた...
吉川英治 「私本太平記」
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