...時刻もそろそろ夜中の十二時ちかくになるとおもわれる...
海野十三 「太平洋魔城」
...ぼくの身体は穴からそろそろと抜けていくのであった...
海野十三 「もくねじ」
...そろそろ風呂の湯加減でも見ておこうかと...
大坪砂男 「浴槽」
...そろそろ机の抽斗を閉めにかかった...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...そろそろ帰り支度をはじめて...
太宰治 「ヴィヨンの妻」
...そろそろとあたって来たのであった...
太宰治 「彼は昔の彼ならず」
...もうそろそろ艦へ引き揚げなければならなかったが...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...女の顔をはっきりと見たいという好奇心があるのでそろそろと眼をあげた...
田中貢太郎 「雷峯塔物語」
...その頃からそろそろ中心が分裂しはじめ正午頃には新潟附近で三つくらいの中心に分れてしまって次第に勢力が衰えて行ったのであった...
寺田寅彦 「颱風雑俎」
...そろそろ次の学校を選ばなくてはならぬが...
直木三十五 「死までを語る」
...そろそろ寒くなってきたようである...
中島敦 「プウルの傍で」
...敬太郎はまたそろそろ三階の自分の室(へや)へ帰って来た...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...その前年から徐々(そろそろ)攘夷説が行(おこなわ)れると云う世の中になって来て...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...四月に入ったらそろそろほかの仕事をみんなことわります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...)もうそろそろ出掛けても好いでしょう...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森鴎外訳 「家常茶飯」
...もうそろそろおさらばをすべき時であるとか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...すでにそろそろ「事が起」きるだろうことを覚悟していたし...
山川方夫 「愛のごとく」
...力になってあげるから」女の執拗(しつよう)さがそろそろ島崎を疲らしてきた...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
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