...それ以来彼は僕等の間(あいだ)に「嫣然」と言う名を得ていたのだった...
芥川龍之介 「海のほとり」
...それ以来池に落ちてゐた滝は...
芥川龍之介 「庭」
...この夫人にはそれ以来絶えず見張りの者をつけて置きました...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...それ以来仲間とあそぶのに...
薄田泣菫 「茶話」
...幸子はそれ以来、妙子が奥畑の噂をするのは余程厭(いや)なのであろうと察して、彼女の前で「啓坊」の「け」の字も云い出したことはないのであるが、さればと云って、彼と完全に絶交したと云う言葉は、妙子の口からまだ聞いていないのであった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...いかに僅少(きんしょう)なことだったろう!それ以来彼は...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それ以来英文を書く時には...
中谷宇吉郎 「Schreibe wie du sprichst」
...それ以来折合(おりあい)がわるいという評判ぞなもし」「よくいろいろな事を知ってますね...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...それ以来、セエラを嫉(そね)んでいる少女達は、何か辱しめてやりたい時に限って、セエラを『宮様(プリンセス)』といいました...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...それ以来、わたしの心のおぼえ帳には、美しき女お鯉の名が消されぬものとして残った...
長谷川時雨 「一世お鯉」
...それ以来知り合ひの青年運転手である...
牧野信一 「冬の風鈴」
...それ以来ちっとも顔を見せないとこぼしていられた...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...間もなく、長二郎もお初も御用になって、男の方は、首の座が飛ぶところを、侠気(きょうき)の点を酌量(しゃくりょう)されて佐渡送り――お初は、一年あまり、牢屋ぐらしをして、出て来たのだったが、それ以来、彼女は一生かえれぬところへ送られた情人の渡世に転向して、やがて、押しも押されもせぬ女賊となり、変幻の妙をきわめて、男の手下を養い、おれ、の、てめえ、の、というような、荒っぽい調子で、鬼をあざむく奴等をこきつかっているわけだった...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...それ以来、父は生きたか死んだか未だに行方知れず、私一人で家財道具を売食いして今日までこの子達を相手にして、……(こらえ切れず泣く...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...それ以来私は度々同氏を訪問し...
柳宗悦 「和紙十年」
...島にはそれ以来鼠満(み)ち満ちて畠の物を喰(く)い失い...
柳田国男 「海上の道」
...それ以来がらがらと彼は落ちめになった...
山本周五郎 「おれの女房」
...それ以来、殿上から聞きつたえて、諸人もみな、関羽のことを、「美髯公...
吉川英治 「三国志」
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