...この調和はそれ以来...
芥川龍之介 「開化の良人」
...私はそれ以来、一日も早くこの御下命の作を完成しなくてはならぬと、それこそこの二十年間、一日たりとも疎(おろそ)かに放念していたことはありませんが、何分常に他の画債に逐(お)われ通しまして、もしかそういう作品にちょっとでも手を着けようものなら、忽ち精進一途の心が二つに割れまして、つい御下命作に筆を染めかねては、一日が一月になり、一月が一年になり、二年三年五年七年と、思わぬうちに歳月が流れさり、つい今日まで延び延びになりまして、一層恐懼(きょうく)いたしておるしだいでございます...
上村松園 「あゝ二十年」
...それ以来毎日役所から帰ると処々方々を捜しに歩くが皆目(かいもく)解らない...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...それ以来というもの...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...それ以来、私は別の眼で、乱歩を眺めるようになった...
大下宇陀児 「乱歩分析」
...それ以来また夢枕に立たなくなつたさうだ...
薄田泣菫 「酒」
...それ以来犬養氏は...
薄田泣菫 「茶話」
...それ以来幾はかうしてこの家にゐる以上...
田畑修一郎 「鳥羽家の子供」
...はたしてなんの疑いもなかったろうか? それ以来...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...それ以来「たゆ」は「安福」とも言はれるやうになり...
外村繁 「打出の小槌」
...それ以来彼の生涯(しょうがい)は...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そしてそれ以来、クリストフはその状態を復活させようといたずらにつとめた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...考えても見給え、君と拙者とは、壬生の新撰組で同じ釜の飯を食った仲ではないか、それ以来、拙者は何か君に怨まれることをしたのかな」こういわれてみると、兵馬は返すべき言葉がないので、ぜひなく、「私の怨みではない……」といいますと、すかさず山崎は、「私の怨みでなければ何だ」兵馬は、この場合、たしかにやや逆上していました...
中里介山 「大菩薩峠」
...それ以来この机は決して寝台に転用されないようである...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...くれない男もある中には前の男のくれた金をソックリ奪って行く男もあったすべては私にとってどうでもよかった頭が完全にしびれたようになっている山田先生の書斉で話を聞いているうちに電気がショートでもしたように頭の中を紫色の光が走ってヒューズが切れて飛んだ!それ以来...
三好十郎 「殺意(ストリップショウ)」
...……それ以来ずっと今日までの...
山本周五郎 「菊千代抄」
...それ以来二人は無二の親友になったものだという...
夢野久作 「近世快人伝」
...それ以来一層久慈の母は方位に憑かれるようになって...
横光利一 「旅愁」
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行くところまで行った 叛臣 採石場
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