...……八それ以来、坊主が斉広(なりひろ)の煙管(きせる)をねだる事は、ぱったり跡を絶ってしまった...
芥川龍之介 「煙管」
...それ以来あの男を悪く云ふものは...
芥川龍之介 「地獄変」
...しかし、それ以来、僕の提供する材料が、嘘ではないと云ふ事が、僕の友だちの小説家仲間に、確証されたからね...
芥川龍之介 「創作」
...正造もまたそれ以来一段と身辺多事となった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...それ以来、抜け出すことを禁ぜられ、監視された...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それ以来彼は、だれかに待伏せされてはすまいかという妙な恐れを感じて、もうその路次が通れなくなった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それ以来彼の性格は一変した...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それ以来、旅から旅で、腰のものにさえ定まる縁がないのだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...それ以来急に詩情が枯燥して...
萩原朔太郎 「名前の話」
...それ以来、私はずつとここにゐる...
原民喜 「二つの死」
...それ以来音信が絶え...
北條民雄 「月日」
...それ以来ちっとも顔を見せないとこぼしていられた...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...何かわけがありそうに思いましたが、それをきくのは失敬なような気がして、その日はそこでオヤキとお茶をごちそうになって私は立ち去りましたが、それ以来、その老人一家と知り合いになって、時々その家にも立ち寄るようにもなりました...
三好十郎 「樹氷」
...島にはそれ以来鼠満(み)ち満ちて畠の物を喰(く)い失い...
柳田国男 「海上の道」
...……それ以来ずっと今日までの...
山本周五郎 「菊千代抄」
...そうして何喰わぬ顔をして下宿に帰ったものであるが、それ以来私は、毎日毎日、朝と晩と二度ずつ、おきまりのようにこの公園に来て、このベンチに腰をかけて、入口で買って来た二三枚の朝刊や夕刊に眼を通すのが、一つの習慣になってしまった...
夢野久作 「縊死体」
...それ以来「奈良原の奴は密議に加えられない」という事になって同志の人は事ある毎(ごと)に奈良原少年を敬遠したというのだから痛快である...
夢野久作 「近世快人伝」
...あの絵の具という色で追求に追求を重ねた実物の半島――それ以来絵画を観念化せしめたその実物がそこにあった...
横光利一 「旅愁」
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