...しかしながら渡瀬はそれしきのことで自分の仕事を中止する気にはなれなかった...
有島武郎 「星座」
...乃木大将は新しいばけものが現われるたびにカラカラとうち笑つて「それしきのことに驚く無人(なきと)(大将の幼名)ではないぞ」という同じせりふを何べんとなくくり返した...
伊丹万作 「私の活動写真傍観史」
...そうして乃公(おれ)は……それしきのことが何だ……」彼はそこまで考えると...
魯迅 井上紅梅訳 「幸福な家庭」
...それしきの傷で! 傷はあさい...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...それしきのことで左右されているのですもの...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...「何んのそれしき...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...其式(それしき)の負債は直(じ)き償却して見せるように広言を吐き...
二葉亭四迷 「平凡」
...何のそれしきの事に屈(めげ)るものか...
ガールシン 二葉亭四迷訳 「四日間」
...傷(て)を負うた脚(あし)を火炙(ひあぶり)にもされよう……それしきは未(まだ)な事...
ガールシン 二葉亭四迷訳 「四日間」
...毘女其式(それしき)の裁判は朝飯前の仕事と答えて夫に教え...
南方熊楠 「十二支考」
...偶を求む牝猫は其式(それしき)の崖や渓を何(にゃん)とも思わず一心に走り廻って...
南方熊楠 「十二支考」
...それしきもの斬れねば...
吉川英治 「剣の四君子」
...それしきの者に騒ぎ立って...
吉川英治 「私本太平記」
...それしきのこと、きさまから聞くまでのことはない...
吉川英治 「私本太平記」
...それしきで酔う武松とは聞いていないぞ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...それしきの煩わしさに敗れてお退(ひ)きになるはずはない」「では...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...「なんのそれしきの激流...
吉川英治 「源頼朝」
...何でそれしきの敵に...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索