...時たま此処に流れて来るそよ風も...
芥川龍之介 「鼠小僧次郎吉」
...草は皆そよ風に動いている...
芥川龍之介 「誘惑」
...近づくあらしの前のそよ風のようにどこともなく姿をひそめてしまっていた...
有島武郎 「或る女」
...けふ木枯(こがらし)もそよ風も口ふれあひて...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...進行につれて忍び込むそよ風も...
江戸川乱歩 「押絵と旅する男」
...・この花を見つけた蝶の白い風・陽が落ちるそよ風の青い葉が落ちる・ゆふ風いそがしい蜘蛛のいとなみがはじまる六月廿五日明けゆく空...
種田山頭火 「行乞記」
...そよ風が暗い木立(こだち)の中でざわざわと身震(みぶる)いして...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...そよ風が吹くたびにこれまで気づかなかった悪神たちの囁き声が聞こえ...
A. ビアス A.Bierce The Creative CAT 訳 「羊飼いハイタ」
...そよ風に陰深いさ枝を動かす樹々を眺めた...
ホーフマンスタール Hugo von Hofmannsthal 木下杢太郎訳 「チチアンの死」
...花の香とそのかおりを吹きおくるそよ風のように微妙な心のかよいがあったにしろ...
宮本百合子 「傷だらけの足」
...晩秋の午後の陽があたたかく、そよ風も吹かず、水路の水は眠ったように静かで、澄みあがった空と雲とをはっきり映していた...
山本周五郎 「青べか物語」
...そよ風も悦(よろこ)びを堪(こら)へかね...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...そよ風も人目に見えぬ波形(なみがた)の薄い透綾(すきや)を著(き)せに来る...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...ゆうべよりも温(ぬる)いそよ風に...
吉川英治 「江戸三国志」
...そよ風もない...
吉川英治 「新書太閤記」
...そよ風は、酒のにおいを送って来て、その風のまに、侍たちの手拍子が――花は、紅(くれない)梅は、においやなぎは、緑ひとは、こころばえ人のなかの人さむらい、われら花の中の花さむらい、われらと、同音に歌っていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...そよ風の来てあなたへ...
吉川英治 「新書太閤記」
...そよ風に肌をさましながら...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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