...やがて春風がそよそよ吹きそめると...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「幸福のうわおいぐつ」
...ものみな息をひそめて...
石川啄木 「公孫樹」
...訝(いぶか)しげに眉をひそめて云うのであった...
妹尾韶夫 「凍るアラベスク」
...その中にひそめられた白い畫に頬をほてらせて眺めいつたり...
太宰治 「思ひ出」
...ヴェリチャーニノフは眉をひそめて...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...かりそめに邪魔にした久助を...
中里介山 「大菩薩峠」
...かりそめの論評の火花を散らす...
中里介山 「山道」
...かりそめの垣根でしかあり得ない気がして...
林芙美子 「浮雲」
...――段々陽のさしそめて来る港町をつっきって汽車は山波(さんば)の磯べづたいに走っている...
林芙美子 「新版 放浪記」
...紅葉する木立もなしに山深し千里の山嶺を攀(よ)じ幾片の白雲を踏み砕きて上り着きたる山の頂に鏡を磨(と)ぎ出だせる芦の湖を見そめし時の心ひろさよ...
正岡子規 「旅の旅の旅」
...今帰り?(そめ返事せず...
三好十郎 「鈴が通る」
...どうしるだあ?そめ 俺あ...
三好十郎 「鈴が通る」
......
森川義信 「哀歌」
...そこの染分(そめわけ)の皿や鉢などは幸(さいわい)にも広く流布(るふ)されました...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...足の指を曲げて爪さき立ち、眉をひそめ、喉(のど)を伸ばして叫絶(きょうぜつ)する...
吉川英治 「新・水滸伝」
...彼は終日部屋に身をひそめていた...
渡辺温 「絵姿」
...一りん二りん僅かに枝に見えそめた時の心持は全くありがたいものです...
若山牧水 「樹木とその葉」
...朝寝髪われはけづらじうつくしき君が手枕(たまくら)ふれてしものを (巻十一)ますらをは友のさわぎ((そめき))になぐさもる((みち))心もあらむ我ぞ苦しき (巻十一)のごとき...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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