...素朴(そぼく)に...
芥川龍之介 「解嘲」
...素朴(そぼく)な男女の一群(ひとむれ)だった...
芥川龍之介 「神神の微笑」
...葉子はこの素朴(そぼく)な青年になつかし味を感ずるのだった...
有島武郎 「或る女」
...その読後の素朴(そぼく)な感想を幼稚な言葉で述べるに過ぎない...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...クリストフが十七世紀の素朴(そぼく)敬虔(けいけん)な詩人の言葉を借りてきて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...みんないっしょに生まれていっしょに死ぬことができるのだったら!」その素朴(そぼく)な願いが...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...いとも素朴(そぼく)なるものの高き品位...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...自分の話を聞いてもらう素朴(そぼく)な喜びに駆られて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ある粗朴(そぼく)な悲哀の美感を催(もよほ)させるばかりである...
永井荷風 「黄昏の地中海」
...世に伝うるマロリーの『アーサー物語』は簡浄素樸(そぼく)という点において珍重すべき書物ではあるが古代のものだから一部の小説として見ると散漫の譏(そしり)は免がれぬ...
夏目漱石 「薤露行」
...シュヴァイツァー博士のことについては、筆者の旧著にも詳述し、津川主一氏にはバッハ伝の訳もあり、ここには重複を避けるが、この音楽家にして宗教家、人道の戦士を兼ねたシュヴァイツァー博士が、バッハの真面目(しんめんぼく)を伝うる熱情に燃えて、二百年前の機構のオルガンを捜し出し、バッハの真精神に還って演奏した第一集の「トッカータとフーガ、三曲の前奏曲とフーガ、一曲の幻想曲とフーガ、並びに小フーガ=ト短調」と第二集の「十三曲のコラール」は、素朴(そぼく)、蒼古(そうこ)、純正、端麗さにおいて、まさに二百年前のバッハの世界を偲(しの)ばしむるものがある...
野村胡堂 「楽聖物語」
...この堅実素朴(けんじつそぼく)にして汲めども尽きぬ美を蔵する点にあるのである...
野村胡堂 「楽聖物語」
...その素朴(そぼく)さが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...案外素朴(そぼく)で...
林芙美子 「浮雲」
...またきわめて素朴(そぼく)な物語については...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「黒猫」
...表現がいかにも素樸(そぼく)であって...
柳田国男 「海上の道」
...どんなに素朴(そぼく)な形であっても...
矢部貞治 「政治学入門」
...藁草履(わらぞうり)一つの粗朴(そぼく)な身装(みなり)で...
吉川英治 「親鸞」
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