...葉子はこの素朴(そぼく)な青年になつかし味を感ずるのだった...
有島武郎 「或る女」
...素朴(そぼく)な村人たちは...
海野十三 「超人間X号」
...ただ新しい船出という一事をのみ確信して素朴(そぼく)に生きて遊んでいるのも...
太宰治 「パンドラの匣」
...まだらに白壁(しらかべ)の点綴(てんてつ)する素朴(そぼく)な田舎家(いなかや)の集団を成しているのが見える...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...繊細な心理が素朴(そぼく)な態度でうがたれていたりするのをおもしろいと思った...
寺田寅彦 「春寒」
...素人(しろうと)も科学者も同様に考えて来た素朴的(そぼくてき)観念であって別に珍しい事はない...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...実は素朴(そぼく)な謙譲さをもっていて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...また音楽におけると同じように――フランスにおいてはまだ年若い比較的素朴(そぼく)な芸術である音楽におけるよりも...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...いとも素朴(そぼく)なるものの高き品位...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...素朴(そぼく)な...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...当時の社会の滑稽(こっけい)と罪悪とを素朴(そぼく)な視力によって諷刺(ふうし)させんがために...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...この娘はまた何んといふ素朴(そぼく)な存在でせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...素朴(そぼく)で不器用なモイ族を怠惰(たいだ)な奴隷として...
林芙美子 「浮雲」
...至って素朴(そぼく)に記述してあった...
柳田国男 「海上の道」
...素朴(そぼく)な語で言うならば...
柳田国男 「海上の道」
...僕等は埃及(エヂプト)模様の粗樸(そぼく)な趣(おもむき)のある布(きれ)を数枚買つた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...みな素朴(そぼく)な山家者(やまがもの)らしいので...
吉川英治 「神州天馬侠」
...何と素朴(そぼく)な男だろうと...
吉川英治 「源頼朝」
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