...喜助は老人の好意を、実質以上に高く高く感じて、その都度、泪(なみだ)をホロホロ流して喜んだ...
海野十三 「仲々死なぬ彼奴」
...その都度(つど)...
江戸川乱歩 「心理試験」
...その都度百匹の南京鼠が裾の周囲(まはり)に潜り込んでるやうに...
薄田泣菫 「茶話」
...その都度若い学生は千七百九十三年の大革命にでも遭つたやうに...
薄田泣菫 「茶話」
...わたしはその都度(つど)について行った...
ドイル Arthur Conan Doyle 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...それでいてその都度...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...その都度會ってもらえませんのさ! 病氣で會えん! とこう言うんです...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...その都度(つど)噂に上るのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...その都度トンちゃんの消息を聞いて来ているという...
中島敦 「環礁」
...彼はその都度(つど)誰それにといって...
夏目漱石 「道草」
...振袖の下へ鎖帷子(くさりかたびら)を着せておいたので、力任せで刺した匕首も、五分とは斬らなかったよ」「…………」錦太郎は何べんかお福に飛びかかりそうにしましたが、その都度、平次の眼に威圧されて、キリキリと歯を喰いしばるばかりです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...呼出しを受けたら、その都度、伊東署へ来てもらえれば」「すると、結局、ここから動けないということなのね」捜査主任は微笑しながらうなずいてみせた...
久生十蘭 「肌色の月」
...演題もその都度変えては臨んだが...
三澤勝衛 「自力更生より自然力更生へ」
...その都度抑えられたとか...
柳田国男 「故郷七十年」
...その都度(つど)に鏡というものが...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...その時にお祖父様は中風に罹(かか)られたが、父は度々帰省してお祖父様を見舞い、その都度に、大工を呼んで板塀や窓の模様を変え、右半身の麻痺硬直したお祖父様に適合する便器を作らせ、又はお祖父様の股間にタムシが出来た時に、色々な薬を配合して手ずから洗って上げたりした...
夢野久作 「父杉山茂丸を語る」
...その都度(つど)...
吉川英治 「私本太平記」
...御門からと存じましたが、また直ぐ、他国へ立つ体、お身内たりとも、知れぬに越したことはないと存じまして」「……はや、四年になるのう」「はい」「諸国から、その都度、細々(こまごま)とそちの見聞は書面で受け取っておるが、美濃路(みのじ)へはいってからは便りがないので――実は案じていた折じゃ」「美濃の内乱に出会いましたので、関所固めや、駅伝の調べが一頃(ひところ)やかましくて」「あの折、美濃に居合わせておったか...
吉川英治 「新書太閤記」
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