...その都度家計向(うちむき)の補助(たすけ)を得てゆくので...
石川啄木 「鳥影」
...その都度(つど)小栗には謀(はか)らずして直(ただち)に老中(ろうじゅう)の調印(ちょういん)を求めたるに...
石河幹明 「瘠我慢の説」
...帰朝を待侘(まちわ)びる友人知己はその都度々々に胸を躍らした...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...その都度(つど)様々の人物に変装して...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...その都度手先が段々そそつかしくなるばかりで...
薄田泣菫 「手品師と蕃山」
...その都度その金額分(ぶん)だけこの動物のある部分を抵当にいれていくということは不便であり...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...その都度兄が逢ってくれて...
橘外男 「仁王門」
...その都度きまって気が滅入って...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...しかしその都度、パーヴェル・パーヴロヴィチは圍みを破って、すぐさまヴェリチャーニノフやナーヂャのいるほうへ一目散に飛んで來て、不安そうな聽耳を立てているその禿げあがった頭を、いきなり二人のあいだにつっこむのであった...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...その都度(つど)...
中里介山 「大菩薩峠」
...その都度(つど)...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...忠太郎はその都度(つど)隠れて姿を見せぬ)喜八 (七五郎の傍へ来て)確かに野郎いるぜ...
長谷川伸 「瞼の母 二幕六場」
...中心にうずくまっている蜘蛛が、その都度、走りだしそうにするが、蝶が網に引っかかりはしないので、あきらめたように、いまいましげな様子で引っかえす...
火野葦平 「花と龍」
...その都度自分がだんだん気狂ひになつて行くやうな...
北條民雄 「間木老人」
...若干の訂正はその都度訳註で指摘することとする...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...その都度彼らの言葉も変らなければならないのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...もちろん、主人救出組の人々へは、その都度、新七から会合の内容が伝えられていたことはいうまでもない...
吉川英治 「黒田如水」
...御門からと存じましたが、また直ぐ、他国へ立つ体、お身内たりとも、知れぬに越したことはないと存じまして」「……はや、四年になるのう」「はい」「諸国から、その都度、細々(こまごま)とそちの見聞は書面で受け取っておるが、美濃路(みのじ)へはいってからは便りがないので――実は案じていた折じゃ」「美濃の内乱に出会いましたので、関所固めや、駅伝の調べが一頃(ひところ)やかましくて」「あの折、美濃に居合わせておったか...
吉川英治 「新書太閤記」
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