...その上でならば、どんな死にざまをするにしても、兄の手にかかれば、本望だ...
芥川龍之介 「偸盗」
...その上不思議な事には...
芥川龍之介 「妖婆」
...」そこで、ぼっちにおやゆびをあて、その上に、もう一方の手をかさねて、力いっぱいおしてみました...
江戸川乱歩 「赤いカブトムシ」
...その上にのせてゐた...
小穴隆一 「二つの繪」
...その代りに角の砂地がその上を重い固体の墜ちて行った様に強く傷付けられている...
大阪圭吉 「花束の虫」
...その上から顔を出している雪の峰...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...なぜなら実に、私はすべての感覚が身体の利益に関することがらについて偽よりも真を遥かにしばしば指示することを知っているし、また私は或る同じものを検査するためにほとんどつねにこれらの感覚の多くを使用することができるし、そしてその上に、現在のものを先行のものと結合するところの記憶や、すでに誤謬のすべての原因を洞見したところの悟性をも使用することができるからして、もはや私は毎日感覚によって私に示されるものが偽でありはしないかと恐れることを要せず、かえって過ぐる日の数々の誇張的な懐疑は、笑に値するものとして、追い払わるべきであるからである...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...その上に正覚坊の石像をのせて祭りました...
豊島与志雄 「正覚坊」
...その上なお、別個な屈辱までが加わってきたのだ...
豊島与志雄 「紫の壜」
...その上自分でつぶされてしまうかも知れないんだ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...なおその上にパリーの「最もりっぱな服装(なり)をした」女のひとりとなっていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その上相手がどてらである...
夏目漱石 「坑夫」
...その上、昔の十二支組の者が、自分の素性(すじやう)を知つて居るのが恐ろしさに、お前は、仲間の者を片ツ端から殺して歩くつて言ふぢやないか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...が、相手が「山」で、その上に、そいつが動き出して来よう、というのだから、その時は、ちょっと動じたらしかった...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...罪人を俯伏(うつぶ)せに臥(ふ)させてその上に重いものを載せ...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「ウィリアム・ウィルスン」
...音も立てずに車がその上を軋って下ると...
柳田国男 「雪国の春」
...その上からソッと蓋を置きながら...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...その上で罰をただし給え」「いや...
吉川英治 「三国志」
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