...そのうえ、わたしは全世界とあたらしいスケート靴とを、おまえにあげるよ」しかし、カイには、それがどうしてもできないのです...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「雪の女王」
...ただ、ベッドの上のふとんが乱暴(らんぼう)にめくられ、血でよごされ、そのうえ、シーツがびりびりにひきさかれていた...
ハーバート・ジョージ・ウエルズ 海野十三訳 「透明人間」
...おれはそのうえに飛びのってやる...
海野十三 「幽霊船の秘密」
...ともかく、自由自在に、まがるし、そのうえ、ゴムのように弾力があるくせに、それは、鉄のように、つよい物質なのです...
江戸川乱歩 「宇宙怪人」
...そのうえ、だんだん、枝道が多くなり、そのたびに左へ左へと、すすんでいくのですから、いま、どのへんにいるのか、まるで、けんとうもつきません...
江戸川乱歩 「怪奇四十面相」
...そのうえ、仲間の年上の少女たちにもずいぶんいじめられたが、さち子はそういうことに不感症になっていたので、泣きもしなかった...
江戸川乱歩 「影男」
...そのうえの蒼空の精気のようなものではない...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...勘右衛門はその時、女房が旅僧から金を貰い、そのうえ、千代を嫁にしたいと申し込まれていると云うことを聞かされた...
田中貢太郎 「風呂供養の話」
...そのうえでもし……...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...そのうえ困ったことに...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...しかし、なにしろ私が日本に立ち寄ったのは、ほんの短い間でしたし、そのうえ、私は日本語をまるで話せなかったので、そのことを確めてみることもできなかったのです...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...その頃になると、雪質が一時間ごとに変化するといわれるくらいだが、そのうえ、四時近くになると、霧が出て山の形相を一変させてしまう...
久生十蘭 「白雪姫」
...――がそのうえに...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「アッシャー家の崩壊」
...そのうえ面白いのは...
山本周五郎 「さぶ」
...そのうえしばしば御借り上げの布令(ふれ)が出るほどで...
山本周五郎 「日本婦道記」
...……そのうえに、叡慮(えいりょ)をわずらわし奉るは、まことに、恐懼(きょうく)にたえぬとはぞんじますなれど」「む……」と、後醍醐のおうなずきが洩れた...
吉川英治 「私本太平記」
...そして、そのうえで、私としての弁慶がそのうちに、読者にまみえる日もあるであろう...
吉川英治 「随筆 新平家」
...自分の留守のまに、佐々木小次郎が、何か兵書の質疑で、勘兵衛に糺(ただ)したいことがあるというので、門人が彼を師の勘兵衛に会わせたところ、教えを乞いたいといった小次郎が、かえって、僭越(せんえつ)な議論をしかけて、勘兵衛をやりこめるために来たかのような口吻(くちぶり)なので、弟子たちが、別室へ彼を拉(らっ)して、その不遜(ふそん)をなじると、かえって小次郎は大言を放ち、そのうえ、(いつでも相手になる)と、いって帰ったとかいうのが原因なのである...
吉川英治 「宮本武蔵」
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