...この砂馬ともとは兄弟分だったと言ったのがうそではないことを証明するような口調だった...
高見順 「いやな感じ」
...また、もひとつ、つぎはぎのゆめを見た、ぬすびとの、わきざしを持ち、にかいへあがる、ころものそで、はしごにかかり、つぎに、ざいた(座板)ふみ落す、ここわなにかと問へば、たばこをだす、あな、と言ふ、したには、くわじ(火事)なかば、琴のいとをしめて、かへるといへば、たけだの仁吾が、だいかぐらを、つれてくる、見ておかへりなされといふ、なにがなにやら、わからぬゆめであつたと、いへば、おてるわ、ころげてわらつた...
太宰治 「盲人独笑」
...そこと自分の書斎とは僅かに袖垣(そでがき)一つを隔てているにすぎなかった...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「阿霞」
...細君(さいくん)に小袖(こそで)とかを強請(ねだ)られた時(とき)...
夏目漱石 「門」
...派手な振袖(ふりそで)を見付けて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...羽織と着物を袖(そで)だたみにして風呂敷に包むと...
林芙美子 「田舎がえり」
...紙雛(かみびな)のように両袖(りょうそで)を胸に合わせて眼を細めて空を見ているではないか...
林芙美子 「魚の序文」
...蒲田屋(かばたや)の旦那のやうに角袖外套(かくそでぐわいとう)か何か着てね...
樋口一葉 「たけくらべ」
...舞ふや蝴蝶((こてふ))の羽((は))そで軽く...
樋口一葉 「雪の日」
...「うそです...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...葦「お伯母さんうそでござります...
三宅花圃 「藪の鶯」
...ぺ吉(きち)がまた一人出て来て、「そでない...
宮沢賢治 「さいかち淵」
...そでねえか、嬢さま?妙 (赤くなって)伯父さ、その嬢さまだけは、やめておくれ...
三好十郎 「斬られの仙太」
...多くは紺絣(こんがすり)の細袖(ほそそで)の着物を着...
柳宗悦 「陸中雑記」
...各自に帽子や服の袖(そで)で...
夢野久作 「戦場」
...五日前にもよそで聞きましたが……」という者が出てきました...
吉川英治 「江戸三国志」
...別のひとりがハッとしたようすで袖(そで)をひいた...
吉川英治 「神州天馬侠」
...おたがいに髪(かみ)の毛や袖(そで)に移(うつ)る火を消(け)しあったり...
吉川英治 「神州天馬侠」
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