...あなたのお手とそつくりのやうでございますね...
鈴木三重吉 「桑の実」
...暫くすると無気味さうにそつと下へ置いて...
薄田泣菫 「茶話」
...恋人の足の甲をそつと踏んでみた...
薄田泣菫 「茶話」
...食事の時は叮嚀に卓子(テーブル)の上にそつとそれを置き...
薄田泣菫 「茶話」
...さし向つて話すときでもお互ひにそつぽをむいて話した...
太宰治 「知らない人」
...成るだけそつちを見ないやうにした...
田山録弥 「モウタアの輪」
...「何しろ近所の人を頼んで荷物をそつくり出さしたんですからね...
徳田秋聲 「余震の一夜」
...武士はそつちを見た...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...人の良い卯八がそつと菊次郎に耳打をしたんです」「そいつは大笑ひだ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...家をそつくり横領して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...フンワリと動く内儀を見てそつと溜息を吐いたり...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そつと、風呂敷の隅から衣類をのぞいてみると、妙な事には、その包みは富岡のものがそつくり包まれてゐる...
林芙美子 「浮雲」
...何故其方(そつち)へ帰つてしまふ...
樋口一葉 「たけくらべ」
...そつと傍らへ引つぱり寄せてな...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...あまりそつくりなので私は前に進んで「パイロット」と云つてみた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...味もそつけもないのである...
北條民雄 「癩を病む青年達」
...そのきたならしい猫をそつと抱き上げて...
堀辰雄 「旅の繪」
...「卒爾(そつじ)でござるが...
吉川英治 「剣難女難」
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