...ふと情慾をそそる様なその匂いは...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...いちおう興味をそそる事柄にちがいない...
アンブローズ・ビアス Ambrose Bierce 妹尾韶夫訳 「マカーガー峽谷の秘密」
...ひとしお哀れをそそるのであった...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...今はその同じ匂が何と甘い回想をそそることよ...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...唐子と蜘蛛は始めてなまなましく肉感をそそるのである...
富田常雄 「刺青」
...僕の感傷をそそる...
豊島与志雄 「慾」
...竜之助の気をそそる唯一(ゆいつ)のものです...
中里介山 「大菩薩峠」
...お銀様の悪女性をそそるところの一つの物語を聞き込んでいたからのことで...
中里介山 「大菩薩峠」
...(其中には六(む)ずかしい議論も織り込まれてはいるが)ただ装飾的で左程(さほど)他(ひと)の情緒をそそる事の出来ないものもあると申し添えなければならなくなります...
「木下杢太郎著『唐草表紙』序」
...この土地ではいろいろな事柄がひどくこちらの気をそそるものがある...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「流刑地で」
...好奇心をそそるものがあったので...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...つまらぬ好奇心をそそるに過ぎなかった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...いや君たちの同情をそそるに足る・三人の涙にくれた・子供も持っている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...形や色で食慾をそそるようなものが多く...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...二十円云々は只相手の好奇心をそそるに過ぎぬ...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...春は人並な多情多感をそそるらしい...
吉川英治 「新・水滸伝」
...微笑をそそるような空想がかすめた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...われわれをよろこばせる――食慾をそそる...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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