...そしらぬ顔で書物に眼をおとした...
伊藤野枝 「惑ひ」
...そしらぬ顔で通りすぎていく...
江戸川乱歩 「影男」
...そしらぬ顔で行動を共にしているのは...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...そしらぬ顔で逃げてしまうのです...
江戸川乱歩 「少年探偵団」
...そしらぬ顔で立っているのかもしれません...
江戸川乱歩 「青銅の魔人」
...そしらぬ顔で煙草を受取り...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...光子さんのあとから、乗りこんで、光子さんから、できるだけはなれて、そっぽをむいて、そしらぬ顔で、つりかわにぶらさがっているのです...
江戸川乱歩 「超人ニコラ」
...この役人はそしらぬ顔ですましてゐた...
薄田泣菫 「石を愛するもの」
...大石先生はそしらぬ顔で...
壺井栄 「二十四の瞳」
...そしらぬ顔で修道院長の食事(とき)へのこのこ出かけて行くようなことは...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...さきでもちやんと知つてるくせにそしらぬ顔ですましてゐる...
中勘助 「銀の匙」
...鳴海司郎、何(ど)うしたものかと一寸(ちょっと)迷いましたが、三四人の子分よりは、たった一人の親分の方が重要らしいと思いましたので、直ぐ後から飛乗って、そしらぬ顔で、親分の動静を見守ることにしました...
野村胡堂 「悪人の娘」
...安芸子はそしらぬ顔で向きあう椅子に落着いてしまった...
久生十蘭 「雪間」
...くるりと廻れ右して私の前をそしらぬ顔で駅の方に引き返した...
山川方夫 「演技の果て」
...ほとんどの兵士はそしらぬ顔で踊ったり...
山川方夫 「その一年」
...わっしはそしらぬ顔で...
吉川英治 「神州天馬侠」
...そしらぬ顔で艀(はしけ)を進ませた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...カンヌ(料理店ラ・クロアゼット)にて――エロアはそしらぬ顔で...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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